カテゴリ:ライフ
このところ、家好きなために(いつもの事だけでも、増して)本を読み漁っています。
今日は三冊を紹介します。 生粋のTVっ子ですが、最近本当に興味を引かないテレビが多くって、 全く楽しめていません。 マイボスマイヒーロー&うらみやくらい。 ところが、本もはずればかり。なんてことなんでしょう。 大好きな石田衣良さんの「下北サンデーズ」(ドラマもやってますよね) 京極夏彦さんの「百鬼夜行」 そしてずっと気になっていた山田悠介さんの「リアル鬼ごっこ」 それぞれハズレの理由は違いますが。 石田さんと京極さんなんて、私の中でギャグで行けばテッパンな訳です。 絶対外さないというか、毎回当たりなんです。それなのに… まずは石田さんについて。 キャラクターが魅力的なのことや文章の勢い、人間味がとっても好きです。 設定はどこかで聞いたことあるような感じなんですけど、 そこに色をのせて、活き活きと見せる事がとても上手。 ところが今回は、なんていうかキャラの統一性があまり感じられず、 入れ込むことが出来ませんでした。魅力ゼロ。 女の子目線に無理があったからでしょうか? さらに、時間が無かったのか、ページ数が無かったのか、 文章にも統一感が無く、さらに最後は無理やり終わらせた感が強く、 無理やり感がぬぐえませんでした。 初めて、本当に初めてガッカリしました。 ドラマも見ているけど、ちょっと設定も違うようなので、 どうやって終わらせるのか、期待しておりますが… そして京極さん。 コレは京極さんの問題ではないのです。 あくまで私側の問題。 この本は京極堂シリーズのサイドストーリーとなっていて、 犯人や脇役の人たちが、何故そうなってしまったのか…のお話です。 ところがね、ちょっとだけグロイんですよねー、私にしては。 描写がというよりも、設定が??状況が??内面が?? とにかく、元気いっぱいのときでないと、内面をえぐるような気分になるので、 今読んではいけなかった…って感じです。 そして、「リアル鬼ごっこ」 あらすじとしては、バカな佐藤姓の王様が自分と同じ姓を持つ人が居る事が許せないとして、 世の中で佐藤姓を自分たちだけにしようと、五百万人の佐藤さんを抹殺しようというお話。 一日一時間、一週間限定で(その他ごちゃごちゃと)、佐藤さん狩りをするというお話。 生き残った佐藤さんには望みを何でも叶えるというお話です。 一時期話題になっていて、今度映画化された「親指さがし」も同原作者なので、 気になり、読んでみました。 感想はといえば、辛口かもしれませんが、「幼稚且つバトルロワイヤルのパクり」って感じです。 「バトロワ」を読んだときにも、文章の稚拙さに多少ガッカリした反面、 あの本には文章の勢いもあったし、サイドストーリーもある程度しっかりしていたので、 結構はまって読んだわけです。 ところがこの本は…処女作という事ですが、ひどすぎてびっくり。 自費出版から始まったそうで、そこは認めたいのですが。 何で売れたんだろう…たぶん設定だと思うんだけど、 何一つ感動(面白い、悲しい、怖いなどなど)できなくって、びっくりしました。 気持ちはわかるんで、二冊目、三冊目は、成長してるのかなぁ? …ってちょっとだけ温情もわきましたが、 でも手をだす気にはなれませんねー。残念ながら。 サスペンスやホラー系の本は大好きで、子供の頃からよく読みました。 大人になって、初めて純粋な小説を読んだときに、言葉のきれいさに感動し、 一言一句無駄な言葉が無いという事に、感動したんです。 そう考えると、サスペンス&ホラー系の作家さんは、設定命、キャラ作り命、 トリックやアリバイなんかが命で、文章力とはちょっと違うんだな…って実感したわけです。 ただ最近は宮部さんや京極さんのように、小説を書く人ほどとは言えないけれど、 文章力の備わった方も増えてきたので、 すっかりその事を忘れてしまっていましたが… 今回リアル鬼ごっこを読んで、それを思い出しました。 文章力は問題ではないんでしょう、きっと。 一度も推敲しなかったのかなぁ??そんな感じです。 言語力の低下を憂えた、悲しい一冊となりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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