つかみ指導
顧問先企業の営業マンに対して、少人数でのロープレ指導を継続している。営業マンのロープレというと、「型」や「交渉話術」などの正解を指導するようなイメージかも知れないが、それよりも大事なことがある。自分自身を開いて、相手を受け容れることだ。なので、セミナー冒頭に私は宣言する。「私は普段自分自身では見えていないものを映し出す鏡なので、よ~く観察してください」ほんとうに、よく映すようだあまりに映りすぎて、目を背けたくなるのではとの心配は無用だ。冷たく平面的に映る鏡とは異なる、血の通った同志が支える鏡なので、自分を開いて向き合える。形式的にへりくだったり、無感状態での過剰な接客テクニックをバラマクのは、相手に礼を欠く行為である。相手を受け容れて、自分を開いて、交わることこそ敬意を示す「つかみ」の本質である。