『銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』ー感想その6・5年後パートについてーその1
一体、何記事感想を書けば、私は気がすむのか・・・;;『銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』ー感想その6 今記事からは、パート2・・・5年後のパートについてぐだぐだ語りたいと思います。*以下、ネタばれの感想です。内容を知らない方が、絶対に楽しめる映画だと思いますのでご注意ください!* 「・・・・銀サンあんまり無茶するのはもうやめてくださいね銀さんがいなくなったら 新ちゃんも神楽ちゃんも困りますから」(コミック第11巻、第九十二訓 傘の置き忘れに注意)紅桜篇の、お妙さんのセリフ。・・・私はこのシーン(セリフ)で、銀魂に落ちました。断言できます。えっと・・・ここについては今までも散々・・・なんかいろいろ書いてきたので・・・今さらなんですが、とにかく、ここの会話が衝撃的だったんです。お妙さんの「嘘」は、出だしの「安心しました」だけで、あとは、銀さんの嘘に乗っかってあげてるふりして、冗談っぽく、本音を投げかけているんですが、その中でも、やっぱり一番言いたかったのは、この言葉だな・・・ってことと、この言葉がいちばん銀さんに効いてるな・・・ってことが、ちゃんと分かるように描いてある。「新ちゃんも神楽ちゃんも困る」って、何の脚色もない素直な概念が、いちばん銀さんに響いていて、この言い方を選ぶこと自体に、お妙さん自身の思いがすごく乗っかってるじゃないですか。・・・なんって会話するんだ!!!と;こんな会話する少年漫画・・・いや、漫画自体始めて観た!!!コミック持つ手が震えて、一生ものの作品だと思いました。 まぁ、この話はいいとして・・・今回の映画の話です。今回の映画、「タイムトラベルもの」とよく紹介されていますが、個人的には・・・ちょっとニュアンスが違うと思っています。タイムトラベルをやろうと思って、こういう話になっているんじゃなくて、「銀さんが居なくなって、新八くんと神楽ちゃんが心底困っちゃった状況」を大真面目に、「現実」で作って、そこに銀さんの主観を放り込みたくて、5年間のタイムトラベル要素が必要だったんだろうな・・・と。銀魂ワールドの時間軸にきれいに消えて溶け込んだり、ラストの切り返しだったり・・・「凄い」インパクトがたくさんあるので、SFモノとしての観点でも語れますし、脚本?プロット?・・・お話の観点でもいくらでも語れます。もちろん、「脚色」・・・という次元じゃない理論武装と超展開があるから、この映画は「凄い」んですよ!ただ、やっぱり「やろうとしたこと」の大元の大元は、感情の部分だと思うんです。 いや・・・今記事では、この「感情」について熱く語ろうと・・・思ったんですけど・・・はい・・・えっと・・・なんなんでしょうかね、これは。銀さんの主観にふっかけたい・・・っていう作り方なのは分かるんです。間違いないと思います。・・・万事屋がああいう状態になって、浮き彫りになるのは・・・これはダメだ、なんとかしなきゃ、っていう銀さんの今背負っているものへの責任感と、あとはもう純粋に、なんとかしたい、っていう愛と、そこの強烈な思い・・・です。ただ、これがすごく単純そうで、一筋縄にいかないところで;今回の映画、「銀さんの主観」一点集中って今まで簡単に書いてきましたけど、その銀さんの主観をより強烈で、鮮やかにしているのは、5年後の新八くん、神楽ちゃん、定春、お妙さん、桂さんに真選組にさっちゃんさんに月詠さんに九ちゃんに・・・周囲の人々個々の本当に強烈な思いがあるからです。5年間が本物だからです。夢オチや、パラレル設定を使って同じ状況を設定できるなら、別に5年後に行ったりしなくて済んだと思うんです。だって・・・「完結篇」って言っておいて、今の姿・今の年齢で出てくるの主役の銀さんだけ・・・って本当に大冒険だと思うんです;でも、銀さんの気持ちを、本当に一番鮮やかにあぶり出すには、周囲の気持ちが、本物じゃないと意味がない・・・周囲の人々が、銀さんが居なくなることに対して実際に何を思い、どうなるのか・・・それを描くには、「現実」としてその状況を吹っ掛けるしかない・・・そのために5年間が必要だった・・・そういうことなんだろうと思います。 なんかもう・・・心に焼きついて離れないのは、銀さんの強烈な愛なのか、それとも銀さんの感情をここまで鮮やかに照らし出した周囲の人たち個々の強烈な愛なのか、・・・分からないんですよ;どっちも・・・なんだとは思うんですけど;うーんどっちも・・・っていうか、お互いがあるから、お互いがあるものっていうか・・・。ここが・・・この苦しい分だけ幸せだという・・・ここが、パート2の主題であり、この映画の着想部だと思います。 今さらですが・・・今さらなんですが・・・こんなところから入る少年漫画があってたまるか!何考えてんだ!!!・・・と、思いました。改めて。各キャラクター、各シーンについてはまた後記事にて思いっきり語りたいと思います。何記事になるかな・・・これ;;by姉