銀魂・『死神篇』について
おはようございます。取り立てて感想を書きたくなりましたので。『銀魂52~53巻 死神篇について』全7話。・・・正直、まだまるまる全部分かったわけではありません;ただ、今の段階で・・・こういう話なんだろうな~と思っている感想を吐き出そうかと。・・・っていうか、難しいよコレ!!!今まで、10年分銀魂を読み続けて来ましたが、おそらく、『(読み手的に)銀魂最難関』の称号を与えてもいいだろうと思います;入って・・・行きにくい;;ド級のファンの方でも、「なんかよく分からない」って方、まだ多いんじゃないかと思います。ちなみに私も、ジャンプ本誌で読んでいる時は、さっっっぱり分かりませんでした;まず、処刑人という題材。重いです。そこに、辻切りという本格的な犯罪行為が絡んで来る・・・なんか怖いし、どう読んでいいのか;新登場のキャラクター・・・池田屋の二人ですが、この二人+先代の愛憎エピソードも、複雑且つ重すぎて;何よりついていけないのが、銀さんの主体的な関わって行き方です。こんなヤバそうな事象に、すごくぐいぐい・・・自分から関わって行くじ、テンションが高いじゃないですが。新八くんと神楽ちゃんも戸惑ってましたが、ついていけないんですよ。ただ・・・こんなもの、絶対にやろうとしたことがあるはずなんです。このエピソードの核がなければ、こんな話出て来ませんから。なんたって、エピソード中通しての銀さんの表情が・・・!!何かもう本当に、「感情がある」のが分かるので。なんとか読み解こうと、心に落としたいと思いまして。53巻発売から、繰り返し読むこと・・・4~5回。・・・眠れなくなりました。頭のなかがぐるぐるしすぎて;なんじゃこりゃ!!!今のところの、個人的見解。これはそうか、どこまでも銀さんの為の話だ。銀さんの、10年前・・・攘夷戦争~お登勢さんに拾われるまでの経緯を、描いた・・・と見せかけて、本当に説明したかったのは、この10年・・・攘夷戦争から、新八くん・神楽ちゃんに出会うまでの、銀さんの生きるモチベーションだ!!その10年を生きるモチベーションと、生きて来た結果を、ゲストキャラクターと銀さんの状況の掛け合わせによって顕在化させるのが目的だ。更に、そこに「一橋」という要素をからめて、今後の布石にしてるんだ!要は、攘夷戦争を詰めた時に・・・かどうか分かりませんが、銀さんの気持ちが、どうやっても「もう死んでもいいや、っていうか死にたい」ってところに行きついてしまったんだと思うんです。その状態の銀さんが、お登勢さんに拾われる時の・・・あの発言をするだろうか、と。おまんじゅうをくれたから・・・じゃないですよね。お登勢さんについていったのも、「万事屋」なんて看板を掲げて、「なんでもやるよ」って言ってるのも、何かにかこつけて、なんとかかんとか生きようとしてるんですよね。銀さんの、この「何か理由をつけて生きようとする」までのモチベーションを、詰めようと思ったのが、今回のお話だと思います。なんでここまで、落ちて来なかったかって、だってまさか、こんなところ、こんなに丁寧にエピソードで詰めて来ると思わないじゃないですか!!正直、このエピソードがなくても、読者的には、「銀さん像」に対して違和感はありませんでした。攘夷戦争でいろいろあって、なんやかんやであのお墓のシーンに行きつくんだな♪・・・で、すんなり理解できてました。確かに、主役の重要な感情の部分です・・・けど;;空知先生・・・どこまで「許せない」んだ;;今エピソードのラスト・・・総悟くんから、朝右衛門の自害を聞かされた時に、「なんで止めなかった!!」と喰ってかかる銀さんが、全ての答えですね。何かにカコつけてでも、とにかく無理やりにでも生きて来て、今銀さんが「良かった」と思ってるからこその反応です。・・・難しいわ!!!繰り返しになりますが・・・「銀魂最難関」だと思います。このエピソード。「人」・「鬼」・「死神」の概念も、絶妙~~なラインで行き来して、すごく複雑です。(実はまだよく分かってません;)人間関係も、池田屋の愛像・・・憧れと嫉妬と家族愛が入り乱れています。まさかこんなところを詰めようとしてくるなんて思いませんから、空知先生の意図が理解しづらく、主人公・銀さんのハイテンションにおいてけぼりにされます。今エピソード内の銀さんのハイテンションについて更に言及すると、10年前、先代夜右衛門に牢獄から逃がしてもらったという恩や、その「罪」によって彼が処刑された、そのことに対する後ろめたさ、自分にかすかな、生きるモチベーションを与えてくれた女の子に対する感謝、それと、朝右衛門さんに過去の自分を重ねて「救いたい」と思う気持ちが、いろいろ重なり過ぎて分けて考えられないので、ここでぐるっぐるになります。しかし・・・!!一度、今エピソードで本当にやろうとしたこと・・・その意図がかすかにでも見えてくると、一気に掴みにいけると思います。銀魂はこんなに、深くて繊細な部分まで詰めた漫画なんだ!と、キャラクターの、こんなところまで責任を持って詰めようとする漫画なんだ!と改めて叫びたくなりました。これ、凄い!!!銀魂、最高!!!はぁ・・・死神篇を読んだ後、改めて1巻を読み直すと・・・イイですね。本当に。後付けなのは知ってますけど;後付け・言いわけってレベルじゃないですから。これから、もっと何度も何度も読んでいくと、更なる発見があるんだろうな。by姉