映画感想・『超高速!参勤交代』
先週末ですが、映画を観てきました。映画感想『超高速!参勤交代』(2014年・松竹・本木克英監督作品)8代将軍・徳川吉宗公の時代。1年間の参勤を終え、ようやく領土に戻ってきた東北の小藩・湯長谷藩の面々。安堵した直後、突然幕府より、「5日以内の参勤」を命じられる。時間がない!金がない!人も居ない!この状態で、無理難題を乗り切ることが出来るのか?*以下、公開中の映画のネタばれあり感想です。お気を付けください。* ポスターと告知チラシだけで釣られました;まぁ・・・映画館に観に行くほどじゃないかな?と思っていましたが、機会があったので。しかし、観に行けて良かったです!面白かった!もちろん心をえぐって来るような感動衝撃作!・・・ってわけではありませんが。パッケージとして、観たいものをしっかり宣伝して、来た人の観たいものをきっちりお届けする、脚本も、俳優さんも、きっちりキメて、スケールも映画1作として満足・満腹できる、そういう作品だったと思います。このパッケージに釣られるのなんて、私たちくらいかなぁ・・・なんて思っていたのですが、劇場・・・結構込んでいました。特に、年輩の方が多かった。若い人は少なかった(っていうかほとんど居なかった)んですが。先週末の映画興行ランキングで2位(アナ雪の次)になっていて、あれ?結構・・・こんな中身がふざけてそうなパッケージでも、時代劇好きの方たちも観に来るもんなんだ~・・・と驚きました。 全体的に、真摯な作り方のしてある映像作品で、よかったところがたくさんあるのですが、中でも取り立てて、★時代劇の絵ヅラ。「松竹映画」だなぁ~、って作りでした。1カット1カット、見ごたえがありました。どこで撮ったんだろう?どこをどうやって合成してるんだろう?と気になるシーンがたくさんありました。★アクションクライマックスに、しっかりしたアクションシーンがありました。特に、アクションシーンのある作品だと思っていなかったので、なんか・・・得した気分になりましたw。一緒に鑑賞した父は、「別にあんなにアクションシーンなくても良かったのに」って言ってましたが。その意見もしょうがないかな~・・・と思う作りではありましたが、エンタメ作品のサービス精神が感じられて、私は好印象でしたよ。★「岩手の土」脚本で、しっかり観客に落とし込もう、いいもの作ろう、という意識が感じられるまとめでした。この観点で立ちあがった大河ドラマとか、他にもたくさん作品があるかと思うのですが、そういう中でも、言いたいことがしっかり伝わって来る作品だったと思います。・・・この辺りが素晴らしかったと思います。 逆に、あんまりないのですが、ここはもうちょっと詰めて欲しかったなぁ・・・と思う点がいくつか。★日程「5日で参勤」という無理難題の為、通常の日程を大幅にカットしての道中・・・それは分かったのですが、こういう作品ですので、最初の打ち合わせで「何日に○○宿で何をする、何日に○○まで行く先回りした○○が、何をしておく」、ここをもっとしっかり、観客にも明示して欲しかったです。それに間に合わないと、どういうリスクがあるかそれが分かるからこそ、計画とのズレや、登場人物たちが焦るシーンが面白いわけなので。 ★女性の描写を、もうちょっと丁寧にこれは、妹からの苦情です;まぁ・・・私も「別にこれは要らなかったな」と若干思ったヒロイン設定でしたが;私は、映画1作としては、サービスとしてありかな~・・・殿さまの閉所恐怖症とその改善設定とか、ちゃんと言いわけもしてあったし、と飲み込めていたのですが、妹は、この要素は気に入らなかったみたいです。「女性の描写が軽い!」って。他はすごく気に入ったみたいなんですが。観客層やサービスで考えれば、妥当だと思うのですが、万人受け・・・特に、女性目線まで考慮するなら、もう少し丁寧に詰めた方がよかったのかな、とは思います。 マイナス点も書いてしまいましたが、全体的には、本当によくよく出来た作品で、すごく気に入りました!確実に満足できる・・・というか。やっぱり、映画は「満足感」が一番ですので。軽く、明るく楽しめる時代活劇映画です。「超高速!参勤交代」と聞いて、「あ、面白そう」と思う方なら満足できる作品だと思います。こういう作品、また作ってほしいな。by姉