音楽語りーその266・♪真夏の脱獄者、CRAZY FIVE bySmap<SMAP楽曲についてーその45>
おはようございます。<SMAP楽曲についてーその45>音楽語りーその266↓♪真夏の脱獄者、CRAZY FIVE bySmap<SMAPシングル・アルバム年表>★:サウンドに影響がありそうな事項◆:アルバム●:ベストアルバム▲:リミックスアルバムなど□:ソロ関連47・2012年4月25日 さかさまの空 48・2012年8月1日 Moment◆20・2012年8月8日 GIFT of SMAP□10・2012年11月28日 MONSTERS The MONSTERS シングル47・さかさまの空作詞:麻生哲朗 / 作曲・編曲:菅野よう子堀北真希さん主演のNHK朝ドラ『梅ちゃん先生』の主題歌です。SMAPのボーカルが、朝から聴きたい声か、と言われると微妙なところですが。作詞・作曲のこのお二方のタッグは、SMAP楽曲の定番ですね。楽曲自体は、特に麻生哲朗さんのこね繰り回した言い回しが映える、(特に)女性へ向けた応援ソングです。君が思っているより君が笑ってる顔は君が出会ったみんなに愛されてんだよ!↑特に、この部分は本当に心に残りますね。48・ Moment作詞・作曲 山口一郎、編曲 長岡成貢オリンピックのテーマソングだったようで、以前のシングル♪この瞬間、きっと夢じゃない でもモチーフになっていた「瞬間」を歌う楽曲です。ただ、サビまでには、その瞬間に至るまでの「道のりを歩む」イメージが描写されており、また、サウンド自体も「少し速足で、力強く歩む」テンポでリズムが刻まれています。これは、モチーフ・テーマ設定明確さと、長岡成貢さんの妥当+αな編曲手腕なんだろうなぁ、と思って聴いています。サビと間奏で広がりを見せるサウンド、そこに乗っかるキラキラメロディーがたまりません。この楽曲は、offボーカルバージョンで聴くのも大好きです!面白い!あと!この楽曲のPV映像が本当にイイんですよ!それこそ、モチーフ・テーマ設定の話になってくるのですが、妥当であり、ここにしかない絵面になっています。歩みを表現する、「リアル素足」の被り物は、かなり衝撃的です。目まぐるしく「様々な瞬間」が駆け抜けていく背景を背負いながら、SMAPが淡々と踊るのですが、メンバー各々の表現方法もじっくり見て取ることが出来ますので、興味のある方は、是非PV映像まで合わせて鑑賞してみてください。カップリング曲・♪手を繋ごうは、前山田健一さん、・・・ヒャダインさんですね。◆20・GIFT of SMAP 2CDこの年は、本当に音楽活動が多いですね。どうも、本当は2011年がSMAPのCDデビュー20周年だったので、ツアーをやるつもりだったみたいなんですが、震災の影響で出来なかったようで。2012年は、意地でも大規模ツアーやるぞ!と意気込んでやった、100万人動員ツアーのようです。このワークスに関しては、前作・『We are Smap!』と同様に、是非、ライブDVDと一緒での鑑賞をお勧めします。前作のライブコンテンツで舵を切った、「絵面重視」の方向性を残しつつ、楽曲・場面転換がかなりスムーズに展開されるようになっており、「前回出来なかったところを、修正してきた・・・!」というのをひしひしと感じ取ることが出来ます。コンセプトである「GIFT」が、舞台の大仕掛けのレベルから、衣装のさりげない赤リボンのワンポイントに至るまで、一貫して表現されており、耳で聴く限りは、そうまとまりのある楽曲群ではないのですが、ライブコンテンツとしては、非常にまとまりを持って頭に収まるように構成されていると思います。あとは、このアルバムの個人的な注目点はこれです。♪Just Go!、♪HIKARI、♪真夏の脱獄者、♪前に!、♪CRAZY FIVE ・・・この辺りの楽曲。まだ遠巻きに、具体性はなく・・・ですが、「事務所からの独立」を暗示させる楽曲が、ここに来て初めて見受けられるようになります。中でも、♪真夏の脱獄者、♪CRAZY FIVE は、かなり直接的ですね。<Disc 1>1.Theme of gift -prologue-作曲・編曲:菅野よう子菅野よう子さんの、光がバーーっと差して来る、不思議な浮遊感サウンドなのですが、それと同時に、「戦闘態勢モード」チックな機械音(?)サウンドが展開し、非常に印象的に焼きつきます。2.Just Go!作詞・作曲:浅利進吾 / 編曲:浅利進吾・陶山隼とにかく、歌詞の内容に注目!STAND UP! しちゃえばイイじゃんMOVE ON! 行きたい場所へ行きたいときに行けばイイじゃないREADY? ・・・JUST GO!・・・うん。そういう風に聴こうと思えば、明確にそういう楽曲だと思います。2008年の『019super.modern.~』の段階では、叫び散らすテンションで「Keep on!!!!!」って言ってたのが、2012年のこの段階で、「♪WE JUST GO!!!!!」になってるのかな、と。↑こういう目線で聴くと、SMAP楽曲は本当に面白いです!3.さかさまの空作詞:麻生哲朗 / 作曲・編曲:菅野よう子4.HIKARI作詞・作曲・編曲:HIKARI「最愛の日々が終わる前に」・・・今聴くと、結構響く言い回しですね。この楽曲、好きなんですよ。このアルバム内では、楽曲個々の面白さでは、♪真夏の脱獄者と、この楽曲を私的には推します。歌詞のはまり方もイイし、間奏の展開も気持ちいいし。提供のHIKARIさんとは、どんな方ぞや?と思って調べてみたら、Every little thingとか、TOKIO、V6楽曲とか、avex系を多数手がけられてる方なんですね。Every little thingの♪きみの て の作曲・編曲もか!この曲好きです!5.おはよう - 木村拓哉・香取慎吾作詞・作曲:前山田健一 / 編曲:中西亮輔やたらとカワイイ楽曲を挟んで来ましたね。この歌唱メンバーが・・・なんてパステル風の楽曲イメージに合わない2人なんだ、と最初思ったのですが、歌詞の内容をよく読むと、横柄な態度をずっと取ってて、彼女が出てってから、彼女の与えてくれていた日常の優しさに気づいた!淋しい!っていう超どうしようもない男主観の曲だったんで、あぁ、あえての強烈キャラ人選か、面白いな、と思い直しました。6.君とBoogie Woogie作詞・作曲:ナオト・インティライミ / 編曲:鈴木Daichi秀行ブギウギって、こんなだっけ・・・?いや、私にとっての「ブギ」って、♪東京ブギウギと、サザン1stアルバム収録の、♪女呼んでブギ なんですが、この曲は、なんか違う。分かんないです。使う音とかコードとか?はもしかしたら合ってるのかもしれないんですけど、だってこの曲、縦ノリオンリーじゃん!ウキウキノリノリのジャズ感ないじゃん!横ノリ入ってないブギウギって・・・いいのか?これでいいのか・・・?私は、これじゃダメだと思うんだけど・・・これでいいのか??7.gift作詞:麻生哲朗 / 作曲:菅野よう子 / 編曲:CHOKKAKUまた麻生哲郎さん&菅野よう子さんのゴールデンコンビですね。この曲は、編曲にCHOKKAKUさんが入ってるのか!菅野よう子さんの、どちらかというと「受け取りにくい」方向に流れたメロディーラインの楽曲だな、と個人的には思っております。(坂本真綾さんの楽曲群を聴いていても、受け取りやすいと受け取りにくいが混在している印象)でも、ライブ映像を見ると、すごいポップな感じでSMAPが押し通して来るのが面白いです。掴みづらいからこそ、だと思いますが、バックの巨大画面に、「Bメロ」とか「大サビ」とか表示しながら歌うんですよ。この演出がとても面白かったし、「ポップの作り方」のお手本を観ているようでした。8.真夏の脱獄者作詞・作曲:椎名林檎 / 編曲:服部隆之来たーーーーー!椎名林檎×服部隆之という、スーパーゴージャスタイム。個人的に、このアルバムの中で最注目楽曲です!世界中のどんな牢獄より 狭い場所に囚われている危険な大勝負と知りつつ この檻を突破したい世界中のどんな衝撃より 未来を脅かす事実生存者(サバイバ―)同士出会い別れる 俺たちに明日はない↑これは、もうかなりはっきりと、意図的に、「このジャニーズ事務所内で、SMAPの未来はない」と明言している内容だと思います。95年のシングル曲・♪俺たちに明日はある を、わざわざもじって入れ込んで来てます。「俺たちに明日はない」と。95年では「ある」と言っていた「明日」が、この2012年では「ない」んですよ。まぁ、「明日はない」と言い切って、自分たちを「脱獄」へ追い込んでいるんだと思いますが。ずらかろうぜ!脱出しようぜ!さぁ最高の夏へばっくれようよGet ready.Get set.GoBye Bye…♪俺たちに明日はあるの時と同様の、小気味いい…挑発の仕方がセンスイイ・・・!たまらん!!まぁ、実際は…というか、2019年5月現在、この脱出劇はいろんな面で大失敗に終わっているというか、ある意味では成功しているというか…どう語っていいか悩むような状況ではありますが。「独立しようとなんてしなければ」なんて軽口が叩けるわけがない。2012年の段階で、20年以上我慢して来た方々が、「ここに明日はない」と判断したのであれば、それはそういう状況だったんだな、としか、私は受け取っていません。実際に動こうとしなければ、どちらにせよこのままでは「SMAP」が出来なくなる、と本人たち&SMAP実働部隊が判断するような、そういう状況だったんですから。あ・・・あと!この楽曲は、ライブ演出も本当に凝ってて。大きな箱型の巨大装置まで使った、渾身の「檻から脱出」演出がとても印象的でした。椎名林檎さんは、2015年にも、♪華麗なる逆襲 という、これまたとんでもない内容のシングル楽曲を提供されてます。その前日譚として、この楽曲も是非鑑賞してみてください!9.イナクテサビシイ作詞:Blaise・Maynard・tax / 作曲:Blaise・Maynard / 編曲:川端良征MONKEY MAJIKさんの楽曲ですね。コーラスから始まる意外性にビクつきますが、ボーカルが入って来ると、「あぁ、SMAPだ」ってなります。10.I Wanna Be Your Man - 稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾作詞:志磨遼平 / 作曲:Ryo Watanabe / 編曲:岩田雅之タイトルからして、ビートルズ楽曲のオマージュ?なのかな?でも、曲調をそんなに真似してる感じもないし・・・いまいち掴みかねている楽曲です。あ、ですが、曲自体はキャッチーで楽しくて、大好きです。舞台裏からTV中継的に見せていく、ライブ演出も他になくてとてもオモシロいです。11.エンジェルはーと作詞:野島伸司 / 作曲:Kabashima Kenji & kosekibeatz / 編曲:宗像仁志シングル・♪らいおんハートの、女性目線のアンサーソングだそうです。最初聴いたときは、「なんだ、コモリタミノルさんの作曲じゃないのか、つまらない!」と思ったのですが、聴いているうちに・・・なんかこう、謎の中毒性のある楽曲で・・・知らぬ間に口ずさんでたりします。出だし~1番まで、フルで中居くん&吾郎くんのボーカルなのですが、このお二人のバラード曲がすごく好きなんですよ。入って来る。歌詞で描写されている女性像も、いかにも男性が思い描く女性像なので、そんなに好きじゃないんですけどね。なんででしょうね。12.前に!作詞:飯田清澄・zopp / 作曲:飯田清澄 / 編曲:本間昭光素直に前向きで、非常にキャッチーで、とても人気のある楽曲ですね。ベストアルバム「SMAP 25 YEARS」でも、ランキング14位で選出されていました。荘厳な鐘の音鳴り響くサウンドが、菅野よう子さんのプロローグを受けてのまとめのように感じます。ただ、なかなかに前向き過ぎる、美し過ぎる歌詞が、今聴くと逆にちくちくと精神攻撃を仕掛けて来るような・・・気がせんでもないような・・・気がするようなしないような・・・。やっぱり、擦れた、反逆精神の当てつけ楽曲の方が、今の状況で聴くと逆に安心しますね;13.Theme of gift -epilogue-作曲・編曲:菅野よう子<Disc 2>1.ねぇ… - 中居正広作詞・作曲・編曲:N.マッピー・谷口尚久ドラマ・『ATARU』イメージでの、セルフプロデュースソング・・・かな?どくん・・・どくん・・・という鼓動の音からの始まりが面白いです。中居君の楽曲は、いつも出だしの音が面白いんですよね。そして、普通に名曲だと思います。キャッチーだし、歌詞の内容もいいし。2.La + LOVE & PEACE - 木村拓哉作詞:Satomi / 作曲・編曲:Marty Friedman / Strings Arrangement:清水俊也うん。爽やかな、イイ楽曲だと思います。キムタクのボーカルも、サビの張り上げるところに合ってるし。3.Special Thanks - 稲垣吾郎作詞:micca / 作曲・編曲:大橋好規 / Strings Arrangement:中島ノブユキ稲垣吾郎ソロ楽曲にハズレ無し、の(私内)ジンクス通り、普通にイイ曲だと思うんですけど、伴奏でずっとキラキラしてる、ピアノ?の音が気になっちゃって…どちらかというと、ボーカルよりそっちの印象のが残っちゃう楽曲です。4.唐獅子牡丹 - 草彅剛作詞:水城一狼・矢野 亮 / 作曲:水城一狼 / 編曲:小西康陽 / オーケストレイション:窪田晴男高倉健さんの楽曲のカバー?なのかな?草なぎ君の、極道イメージをライブで演じさせてあげる楽曲なのですが、この楽曲は、とにかく間奏が面白い!編曲の小西康陽さんの仕業だと思うのですが、間奏部分で思いっきり、ポールマッカートニー&ウィングスの名曲、♪007 死ぬのは奴らだ(Live and Let Die)の間奏のオマージュが挿入されています。最初この楽曲を実家で流した時、母が爆笑してました。5.MONSTERS - 香取慎吾Music and Words : Shingo Katori, Tomohisa Yamashita / Produced by Jeff Miyahara山下智久さんとのコラボソングですね。・・・説明だけ書いといてなんですが、このソロバージョンしかよく知りません。サウンドプロデュースの、Jeff Miyaharaさんは、後のシングル曲♪Batteryを提供される方ですね。TV企画モノということで、なかなか他では観ないようなSMAP楽曲ワークスになっていると思います。ライブ演出も、青色のトゲトゲ服を纏って叫ぶ慎吾くんが、本当にモンスターっぽくて。面白い楽曲だと思います。6.CRAZY FIVE作詞・作曲・編曲:N.マッピー・宮下浩司・宮下昌也♪Five True Love、♪FIVE RESPECTに次ぐ、中居くん作のFIVEシリーズの集大成的楽曲ですね。特に♪FIVE RESPECTとこの♪CRAZY FIVEに関しては、タイミング的に、かなり意識的にグループを再定義をしたい、「このカタチでSmap闘っていきたい」という、中居くんの意志が形になっているんだろうな、と思って聴いています。♪CRAZY FIVEは…独立に向けて動き出すSmapの、覚悟が本当に現れている楽曲だと思います。「CRAZY」を何度も何度も繰り返す、自己ドーピングっぷりも凄い。個人的に、一番好きな歌詞がこちら。探してた道しるべは 踏み出した最初の一歩で無限に広がる期待 あの頃に見た儚い夢を…。と、もう一つ。So far away! 五つの星屑くじけそうでも拳をあげろ 皆が迷わぬように↑この楽曲で定義されたスタンス・概念は、2016年の解散時(実際には、たぶんもっと前から)から2019年の現在に至るまで、各メンバーの言動・行動原理になっているように感じています。2016年以降のSMAPの言動・行動を読み解くなら、この楽曲を聴いてれば、だいたい筋が通ってるというか、観てて、納得できるものです。あまり語り過ぎても、楽曲以外の話になってくるのでこの辺にしときますが、とにかく、この♪CRAZY FIVEは、非常に明確に「SMAPとは」が定義されていて、ファンにも大事にされているし(ベスト盤ではランキング5位)、SMAP本人たちにとっても、非常に大事にしている楽曲なんじゃないかな、と思っています。何度咀嚼しても、定義が妥当で感動します。興味がある方は、是非聴いてみてください。書き出すと長くなる!あと、アルバムは1枚だ・・・シングルもいっぱいあるけど。by姉