暁のヨナ 192話「神の声が木霊する城」
遅ればせながら本誌感想参ります~!全ページ見所がありすぎて感想に困りますよ!もう(満面の笑み)!!暁のヨナ 192話「神の声が木霊する城」*以下単行本33巻収録分ネタバレ含みます。ご注意ください!*・「どうしてもお前が欲しい 俺と来い」byユホン様ハク様がさらっとコレ↑を言える男であれば、とっくに暁のヨナは完結してると思うんですよ。ーまぁそれが出来ないのが、彼の一番良い所なのですが。この「お前が欲しい」という独特なワード、作中のあらゆる場面に出てきます。男女間の恋愛だったり男同士の信頼だったり、はたまた相手に利用価値を見いだした上での打算的なものだったり…人から人へのアプローチを、すべて画一的に捉える事が出来るワードな気が来ます。そして3ヶ月後、(ハクヨナをよそに)艶めかしい朝を迎えているユホン様&ヨンヒ様ご両人であります。草凪先生の漫画でこーゆー表現を見るの、初めて…位珍しかったりしますw・緋龍王子孫一族の歴史と母の想いヨンヒママ、結構あっさり観念してくれた模様!!この一族は昔「血筋の正当性」を訴え反乱を企てたものの、嘘つき呼ばわりされて鎮圧されてしまった…だから今はその血を隠し静かに暮らしている、との事。ー成程、この時の神官様は味方してくれなかったんですね。(信じて貰えないかも)と思いつつ、緋の病に関してもしっかり説明。正直ですね。非常に誠意ある対応です。億劫になりつつも、次期国王に一族の娘が見初められたこと…嬉しい気持ちもあったのだと思います。本来なら王族の地位に居るべき一族なんですから。・「確証はないのだろう 俺もいつ死ぬかわからん 何一つとして俺がヨンヒを諦める理由にならない」byユホン様ユホン様、傍若無人というか…本当に竹を割ったような御仁です。彼の一番良い所であり、一番悪い所かな、と思います。この「やってみなきゃ分からないじゃん出たとこ勝負だよ」というメンタル、実はスウォン様に相当引き継がれてると思うんですよね。スウォン様、見た目と雰囲気こそヨンヒ様そっくりで一見狡猾&慎重なタイプっぽく見えますけど、やってる事は基本ギャンブルなので…根底の部分は父親似なんじゃ…と思いました。・ヒューリさんはいつも一定の距離ヒューリさん、ヨンヒ様の里関連の人って可能性も…と思ってましたが、ユホン様仕えでしたか。なんやかんや色々あってショックで人語を失った…とかではなくて、最初からこんなキャラなんですかwユホン様どっから連れてきたんですか怖いよこの人wでも隠された顔の左側に関しては、やはりここから描かれるみたいですね。・見習い巫女・カシ&見習い神官・イクスヨナ姫お母様キターーーー!!!まさかのそばかす娘!可愛らしい! …しかしチャキチャキしっかり者なイメージ。ヨナ姫のほわほわした雰囲気はパパ似なのかも。ちびイクス可愛いですね。カシ様とこんなに親しかったんですね~。ちょっと気になったのが彼女の年齢。十代…前半?後半?イルパパとは結構年の差婚だったんですね。この頃から彼女はイルパパに好意を抱いている様子。ヨナ姫はこの10年後に産まれます。しみじみ。(というか、ヨンヒ様も年齢が定かではないので、とても気になってます^^;;)そしてイグニ様の回想などから(カシ様は神官関係者なのかなぁ…)と思ってましたがやはり巫女さん(見習い)でした!ヨンヒ様に緋龍王の血が流れている事をすぐに悟りました。ほんまもんのシャーマンだったんですね!ゴメン(ヨナママ電波だったのか)とか言ってて。・「緋龍王は高華国の象徴だ 緋龍王を大切にしてこそ龍神様は我々を守って下さる それを疎かにする事は破滅を意味するんだ」by信仰心の強いイル王子「歴代の神官の中でも 今の大神官は本物だと思うよ」byクールさも見せるイル王子イル王子、ヨンヒ様に神殿を気に入って貰いたくて、懸命にプレゼンしてます。どこぞの宗教の勧誘者そのものですね!…とはいえ、緋龍伝説&神官制度は建国当時より何千年にもわたって受け継がれてきたもの。現代日本で言うと皇室制度みたいな…「天皇家=天照大神の子孫」神話のようなものだと思うんです。(まぁこういった神話の類は、時の権力者達に"自身の正当性を主張するため"に利用され続ける訳ですが)イル王子の主張としては、今までの慣例を重んじよう、伝統を大切にしていこうという所だと思います。ただ面白いなぁ…と思ったのが、イル王子、緋龍伝説こそ敬おうという意識はあるにしても神官達は非常にクールな目線で見つめている所。「大神官」と呼んで、絶対「大神官様」とは言わないんですよ。王族<神官にはしていません。そして「今の大神官は本物だと思う」という言葉。…要するに場合によってはインチキ神官が権力を持つ可能性も重々理解しているんですよね。齢15のハク様の人間性を信頼し、わざわざヨナ姫付き護衛として緋龍城内に招き入れたイル陛下です。人を見る目がないわけナイじゃん!!ーという事かと思います^^とにかくイルパパとヨンヒ様の一挙手一動にはあらゆる配慮が見て取れて面白いです!過去編、めちゃくちゃ面白いです!・(なぜ…ユホン様が神殿を嫌悪されたのか分かった… ここは頭を垂れる王家を大神官が見下すように出来ているんだわ)byヨンヒ様こういった構造物に秘められたマウント、面白いですよね。普段使い慣れてる人ほど、当たり前の様に価値観をすり込まれてしまっているものです。社会に疎い生き方をしてきて、且つ緋龍王信仰を訝しんでるヨンヒ様ならではの視点だと思いました。・テンション↑↑ の大神官たちヨンヒ様を一目見た瞬間、緋龍王の血筋である事を確信した大神官様。大熱狂です。"自身の身分と一族の事を知られたくない"ヨンヒ様の視点で、ここの場面が結構な「怖さ」をもって描かれていたのが印象的でした。なんで 怖い と感じるのか… 大神官様の力が本物だったからだと思います。元々は黄龍・ゼノがハッタリで始めた神官制度です。歴代の神官達の中には当然偽物も沢山居たのでしょう…でもこの大神官様はイル王子の言うとおり、ほんまもんのシャーマンだったのです。そして彼は他にも 能力のあるカシ様やイクスを見出し、超有能なシャーマン・コミュニティを造り上げていた訳です。ここで「緋龍王の子孫?何のこと?」というウソは通用しません。ヨンヒ様は「ただの女性」とは扱ってもらえず、「緋龍王の神聖な血を引き継ぐ者」とハッキリ認識されてしまいました。・「兄弟なんだ 兄上の嘘くらい見抜けるよ…緋龍王の…神の血が城に帰ってきたんだよ素晴らしいじゃないか これは天の意志だよ」byイル王子「ふふ…多分この(兄上の嘘くらい~)の台詞は、後々また出てくるんじゃないか?ふふふ…」by姉「神の力を全力否定」しながら「緋龍王の末裔を嫁に連れてきた」ユホン様…そりゃ支離滅裂に見えますよ。しかしムカついたからといって、イル王子の言い方は良くなかったですね。兄の「ヨンヒは神ではない!」という言葉をもっと真摯に受け止めるべきでした。まぁ口喧嘩では勝てないのか、最終的に暴力で黙らせようとするユホン様はダメダメです。兄弟の溝、ここに極まれり、ですね。ちなみにここで「天の意志だ!」とまで言っていたイルパパですが、10年後「緋龍王の生まれ変わり」が「自分の娘」として降臨した際には本人には決してそれを告げず、城の奥に隠し「普通の姫」として齢16まで育て上げています。この辺の心境の変化、過去話で描いてくれると思うので、ワクワクしてます!・神官弾圧とユホンの罪についてかくしてユホン様により、伝統ある神官制度がぶっ壊される訳であります。誰が悪いかって、そりゃユホン様の身勝手さが全ての原因ですよね。神官達を一方的に忌み嫌い、歩み寄りもしないで(バレないだろ)とヨンヒ様を連れてきて見破られるやいなや、神官達の方をぶっ壊そうと大暴れ。怖いわお前。いや(これじゃあまりにもユホン様が悪いことになりすぎるから、神官の中にヨンヒ様を「緋の病は災いだ」とか言って攻撃する者が居た…とか?)と色々考えてたんですが そんな事はなかった。純度120%で「ユホン様の暴走」として描かれていました。ー流石草凪先生!情け容赦なさすぎる!!! と思いましたwまぁ、ユホン様の行動は[少女漫画ヒーロー]としては最良だと思うんですよ。恋しちゃったんだもんね!どんな障害があろうと貫くっきゃないよね!愛こそ全てなんだからしょうがないよね!暁のヨナ・「高華国」の特徴についてーその4・血の制約の補強、形骸化姉がこの記事↑で語っているのですがそもそも「神官」という役職は「高華国王」の権威を補完するために存在していました。実態としては、ほぼ同列な権限を持つ5部族です。その内、王族(今は空の部族)だけが、神官&神殿を有している…神によってその地位を正当化されている、という事が大きな特色だった訳ですがユホン様によってこの制度がぶっ壊されてしまいました。ユホン様が王として君臨し続けるのであれば、国のバランスには特に問題ないと思うんですよ。ユホン様はその恵まれた容姿・武力・気性から、自力で民衆の支持を得る事が出来るのですから。ーユホン様が王として君臨し続けるのであれば。。はぁ…はぁ…言いたいことが多すぎて…何故…毎度毎度こんな長文に…はぁ。はぁ。次回も楽しみですーーーー!!by妹