ちはやふる 感想-その5 綿谷新くんについて
ちはやふる 感想-その5キャラクターについて好き勝手な語り-第2弾。◆綿谷新くんについて*以下、最終回までの展開を知っている前提で記事を書いてます。最終50巻の内容について、思いっきりネタバレありです。本作品を楽しむ上でかなり重要な部分ですので、未読・未鑑賞の方は読まないでください。*かるた競技の盛んな福井県で生まれ、永世名人を祖父に持つ新くんは、幼いころより名人になるべくしてかるた英才教育を受けまくった生粋の「かるた人間」。小学生の1年生から、毎年全国大会で優勝をしており、彼が福井のみならず、かるた業界全体の期待を一身に集めることは必然でした。小学6年生で一時東京に引っ越し、千早ちゃん&太一くんと出逢い、2人をかるた競技へ導きますが、祖父の体調悪化を受け、中学に上がる段階で再び福井へ。祖父の死後、一時かるたが出来なくなっていましたが、高校生になり、千早ちゃん&太一くんがかるたに打ち込む姿に心動かされ、再びかるたの世界に戻ってきます。高校2年生の高校選手権個人戦で優勝、秋の名人戦予選で西の代表となり、3年生になってからは、苦手意識いっぱいの中でかるた部立ち上げと団体戦への挑戦をやって、推薦で東京の大学(早稲田?)進学を決めながら、名人戦予選を勝ち上がり、1月には史上最年少名人の座に輝く…かるた業界のかける期待を、驚愕のスピードで、若くしてものの見事に叶えて行きました。本作でメインで描かれる同い年(勝手に命名:Golden Age)の4人…千早ちゃん、太一くん、詩暢ちゃん、そして新くんですが、その中において、やはりこの「新くん」の描写は、これが「競技かるた人生軸の生粋であり、王道」だと強烈に感じる、絶対的な指針だったと思います。他の3人の「(競技かるたと向き合いながらの)人生軸」は、「王道」からはやはりズレた部分がありますので、他の3人の人生軸は、「新くんの人生軸と対比してどうか」という読み方に自然となりました。太一くんは言わずもがなで、もともとキャラクター設定が「かるた」をやる為には設定されていない、むしろ「かるたを否定する(要素を持った)存在」という意図すら感じるキャラ設定になっていると思っていますし、詩暢ちゃんのかるたへの向き合い方も、やはり「歌の意味を最重要視する」という「アンチ『競技』かるた」という前提を感じるようなものでした。千早ちゃんも、競技かるたの天才であり、「かるた人生軸」の王道を行きそうに一見思えるんですが、やっぱりこの娘は、家庭環境からかるたに染まっていた「生粋」なわけではないので。周囲の「かるたって?それやって何になるの?」という目線を受け、「かるたに打ち込むためには、他の大切なことも頑張る必要がある」と当然のように認識している娘でした。だからこそ、彼女が一番欲したのは「一緒にかるたをやってくれる仲間」でした。そもそもですが、「競技かるた」を人生の一番中心に据えた生き方なんて、新くんぐらい「生粋な家庭環境」で生まれ育って、それでいて本当に「才能」がちゃんとあった場合にしか、ありえないと思うんです。これまでのちはやふる感想記事群の中でも度々書いて来ていますが、「かるたでは稼げない」ので。絶対に、どう「かるた」を自身の人生の中で位置づけ、生活とのバランスを保っていくか、を考えざるを得ない。新くんのような価値観で(幼少期から)迷わずに生きられる存在の方が異様であり、かるたではなく、「競技かるた」だけにくくって話をするときに、「新くんには誰も勝てない」のは当然というか。「競技かるたのために生きている」と思っているような天才サラブレットに、誰が敵うんだ、という話なんです。ここまで書いて来て、新くんは、まぁ…あまりにも「かるた」軸人生過ぎますね、凄いですね、という話なのですが、それだけだと、あまり人間味を感じられないし、語りとしてもつまらなくなってしまいますので。私自身は、本作を読んでいて、新くんは全然「かるた」だけの子だとは思っていません。他にも良さを凄くたくさん持った子だと思っています。当然の如く暗記力に秀でている、頭もすごく良い子ですし、達筆。性格も素直・実直で家族思い・地元思いの子ですし、老若男女から可愛がられるタイプ。本人が認識しているより全然、交友関係も広く、周囲の人のことも見れていますし。(こんな若いうちから、大人のかるた人たちの中がホームだったような子、そうそう居ないですよ…。)ただ、新くんの様々な動機付けは、やはり「かるた」を起点にしていると感じます。新くん自身のプライドが、「かるた」一辺倒ですので。ここだけは誰にも譲れない…だから、「動機」になるんだと思います。以下、新くんの描写で興味深かった点の列記です。・対太一くん新くんの描写で、とにかく見応えがあったのが、対太一くんの描写です。新くんのスタンス(かるた軸)自体は、作中通して一貫して変わっていないんですが、高校生になった太一くんがとにかくかるたを頑張って頑張って、マジでトップレベルまで来て…それを受けて、新くんがすごく意識するようになっていくというか、焦りを感じて、実際に新くん自身から自己及び現状変革に向けたアクションを起こすような流れも見て取れて、そのあたりがすごく面白かったです。新くんは、17巻の高校選手権までは、太一くんのことを競技かるたの「対戦相手」だと認識していないと思います。もちろん、かるたをやり始めてくれる人のことはとてもありがたく思っていますし、太一くんのような、自分とは全然違う、なんでもできる人気者がかるたに打ち込んでくれて、初心者も含めた形でかるた部を立ち上げ、部長として絶対的信頼を得ながら、1年ちょっとで高校選手権団体戦で優勝まで登り詰める姿は、素直に「すごいなぁ」というリスペクト心を持って観ていたと思います。詩暢ちゃんにも、そのように団体戦の意義を諭していましたし。ただ、やはりこの子の中で、自分の「対戦相手」としては、B級選手は対象外で、A級選手の中でもよほどのレベル選手しか認識していないな、というのはひしひしと感じました。これはもちろん新くんが冷たいとかいうわけではなく、事実として「勝負にならない」だけだと思います。それが、2年生の秋・吉野会大会で、A級に上がったばかりの太一くんが快進撃を見せます。新くん自身がベスト8で敗退する中、太一くんは福井南雲会の先輩・村尾さんを破り、決勝進出を決めて…この大会においては、新くんは太一くんに順位的に完全に負けるという状況が訪れます。千早ちゃんと太一くんのA級決勝の熱戦を観て…ここから、吉野会大会の途中まであった新くんの余裕がなくなり、一気に目の色が変わってきます。大会終了後、突然千早ちゃんの話題を持ち出して、太一くんが動揺しそうなことを言って煽ってみたり…。普段、絶対こんなことは言わない子だと思うので、とても印象的なシーンでした。また、その後の名人戦予選で、太一くんの敗退を知ってホッとして、自己嫌悪に陥っていましたが、太一くんを「見下してた」わけではなく、やっぱり新くんの中で、太一くんに対してこの感情・価値観↓があったんだと思います。太一くんみたいな、なんでも出来る人気者に、「かるた」で負けたら、「かるたしかない」自分の存在意義、立つ瀬がなくなってしまう。千早ちゃんや詩暢ちゃんに負けるのとはまた違う…同性の同学年で、太一くんがかるたを始めるところから知っていて、でも、特別なかるたの才能は感じていなかった存在…住み分けというか、縄張り意識というか、いざ太一くんが自分と同じステージまで登り詰めようとしているのを感じたとき、「お前は、かるたで上に来る奴じゃないだろう?」と拒絶でもないですが、否定したい感情があったんだろうな、と思います。これは千早ちゃん&詩暢ちゃんの女の子同士の関係には感じなかった要素なんです。やっぱりどうしても社会性を気にせざるを得ないのは、まぁ簡単に言うと男の子同士の意地・ライバル意識だよなぁ…と思います。極めつけは、23巻。東西戦で原田先生に敗退した後、会場で(太一くんが会場を離れた後に)千早ちゃんに告白するに至るわけですが、もちろん、原田先生に負けて「このままじゃいけない」という自分自身に発破をかける意味もあっての告白だったのだと思いますが、まぁ…流れ的に、対太一くんへの対抗意識・焦りの感情がなかったとは言えないよね、と思って読みました。・太一くんとの関係性の行き着く場所新くんは3年生に上がってから、高校選手権~東西戦~名人戦 を目いっぱい闘い抜きますが、太一くんとの関係性の変遷、そして最終的に行き着く場所が見事過ぎました。高校に上がってから2年の名人戦予選の始まる秋頃まで、新くんは、太一くんが小学生時代のことをあれほど気にしているとは、思っていなかったと思います。新くん自身が、まったく気にしていませんでしたので。新くんは、太一くんがメガネを返した段階で、太一くんが千早ちゃんのことが大好きで、また、親・周囲のプレッシャーの大きい中で生きている子だということは認識していて、自分自身に対して悪意が向けられていたわけではないことは、ちゃんと分かっていました。その後、わざわざ白波かるた会を調べて連れて行ってくれたり、塾で忙しい中で一緒にかるたをやってくれたり、楽しい思い出を積み重ねており、まさか、自分が気にしていないようなことを、太一くんがずっと気にしているなんて、想像もしていなかったのではないかな、と思います。それが、太一くんが「ここ(競技かるたトップレベル)まで上がって来る」つもりなのが分かりはじめ、3年になった直後に瑞沢かるた部を退部して、千早ちゃんとも距離を置いて、個人戦に集中し始めたこと知り、東西戦予選の段階では、太一くんのモチベーションが「自分」にあることは自覚しているようでした。先ほども少し書きましたが、高2の秋頃から、太一くんがかなり(かるた軸を)生き急いで、捨て身で突っ込んで来ているので、新くんも、つられて「かるた軸」を相当生き急いだな…と思って読みました。いくら推薦で大学を決めるつもりとはいえ、高校3年生の段階で、名人位獲得まで駆け上がるに至るには、新くんに、対太一くんに対して焦り…「モチベーション」と言いますか、対太一くんへの『負けられない意地』があったんだな、と思っています。太一くんは、38巻、東西戦の2戦目が始まって、新くんが初めて「おれを見た」と思っていましたが、そんなことないんですよ。特に吉野会大会以降は、太一くんのこと、もっっのすごい意識して、新くんらしくないような言動行動してたりするんですよ。この辺りが新くんの心情筋として、人間味溢れていて本当に面白いところでした。38~40巻の、東西戦、新くんvs太一くんの3番勝負は、凄かった…!個人的には、ココが「作品としての最高潮(クライマックス)」だと思っています。周囲の人々と読者の心臓をかきむしりながら闘うんですが…真島太一が。初見の時は、ひたすら「えぐっ…えっっぐ…!」と呟きながら読んでしまいました。大事なものをいっぱい犠牲にして、バランス思いっきり崩しながら、ここにたどり着いた太一くん…そんな彼と対峙した新くんの心中たるや…だってもう…太一くん、目の前で、手震わせながら「かるた」やってるんですよ。トラウマ過ぎて。3戦目が終わった後、なんとか太一くんに、自分が思っていることを伝えなければ、と新くんが、サッカーを例えに出して、言葉を丁寧に選びながら、「太一くんがかるたをやってくれて嬉しい、ありがとう」を一生懸命伝えるシーンは、漫画史に刻まれる、屈指の名シーンだと思います。というか、ココが本作で一番濃厚なラブシーンだと思っています。おそらく作品的にも、当初には想定外だったであろう「太一くんのかるた個人競技者としての飛躍」。最終的に、その価値がどこで一番輝くかって…そりゃもう間違いなく、新くんのかるた人生においてですよね。このまま、周防名人を破り、名人位を獲った後は、孤独な天才ルートがうっすら見えている新くんにとって、太一くんがここまで無茶して頑張って、「名人」の見える一歩手前までのし上って来てくれたことが、どれほど「幸せ」なことか…!47巻のラスト~48巻の出だし、近江神宮の神前で、新くんの亡き祖父・綿谷始さんの若い頃と、太一くんがオーバーラップするシーンは、この概念を、なんて美しいシーンに昇華するんだ!と鳥肌モノの名場面でした。作中でも、一番と言っていいほど幻想的なシチュエーションです。その前の、周防名人と山城読手の会話や、千早ちゃん&詩暢ちゃんのシーンからの流れも見事で、ライバル(対戦相手)としての太一くん、そして、新くんにとって一番大事なものを届けてくれる、明るく後押ししてくれる由宇ちゃんの2人が、この先の新くんのかるた人生の、最重要キーマンになっていくのだろうな、と未来まで感じさせるというか…。この局面で、近江神宮が「新くんのために」この2人を呼び寄せたのかな、新くんは、かるたの神様・近江神宮に誰よりも愛されているんだな、と強烈に伝わって来ました。凄く好きなシーンです!・藤岡東高校かるた部の創設新くんを語る上で、なんとも面白いのがこの 明らかに向いていない、かるた部の創設と団体戦への参加 です。正直、このアクションで「新くんのかるたが強くなったか」というと…否だろうな、と思います。ただ太一くんや千早ちゃんが何をやってきたのかを、自分でも体験することで、人間レベルは劇的に上がったよね!そしてかるた人生を歩んでいく上で、ものすごく視野が広がったよね!と思います。団体戦で戦う中、新くんがすごく「チームメイトへのかけ声」に悩む場面がたくさん描写されます。いつ声をかけたら、どんな言葉を選んだら、皆の為になるんだろう…と、すごくすごく考えてる。この経験が、40巻の試合後、太一くんに対して精一杯伝えた、優しすぎる言葉の数々に、そして45巻、千早ちゃんへの「瑞澤コール」の励まし方にめちゃくちゃ活きていました。最初はこんな言い回しが出来る子じゃなかった、良い男になったなぁ! とすごく感じました。そしてこの団体戦への参加は、読者的にも「いままであまり描写されなかった、福井で同級生たちと過ごす綿谷新くん像」がどんな感じなのか、漸く分かって嬉しかった、というか。ああこの子は愛される子だ、実は一番モテるのこの子だろうな、とすごく思いました。・対千早ちゃん新くんにとって千早ちゃんはどんな存在なのかな、と考えると、個人的には、新くんのかるたの「豊穣の女神」かなぁ、と思っています。もちろん、小学生時代、外の世界で初めて「かるた」を認めて、凄いね!って言ってくれた存在ですし、高校生になってからは、都会のキレイな高嶺の花で、新くん自身の意識を、(福井以外の)外の世界…都会へ向けてくれる存在…「(自分が)このままじゃだめだ」と思わせてくれる存在でしょうか。私が今回最終回を知った上で読み進めたことも大きいのですが、やっぱり、特に20巻台の、新くんの対千早ちゃんへのアプローチの裏には、対太一くんへの対抗意識を感じています。正直、新くん主観で考えれば、小学生の頃から、太一くんの千早ちゃんへの想いの深さに、一切歯が立ったことがない…というか、常にそこには「びっくり」…正しく言うと、「ドン引きする」シーンばかりでした。高校生になって、2人で福井まで来てくれて、2人でかるた部立ち上げたかと思えば、一気に高校選手権全国大会上位に喰ってかかって来るモンスターチームを形成して来ますし…。23巻で、新くんが千早ちゃんに告白するシーンを最初読んだ時、率直に、「コイツ、(太一くんの存在を重々承知の上で)よく告白したな」と思いました。もちろん、新くんが千早ちゃんが好きな気持ちは本物だと思っていますが、先ほども書いた通り、やっぱり東西戦で原田先生に負けて、また、対太一くんの意識もあった上で、「このままじゃだめだ」という思いがこの告白に繋がっていたんだろうな、と受け取っています。新くんの動機は、やっぱり根本的に「かるた」だなぁ、と。…でも、もちろんそれだけじゃなくて、名人・クイーン戦前後では、千早ちゃんの脆い部分も観えて来て、女の子としてちゃんと好き、という描かれ方がきちんとされていたと思います。最終回、千早ちゃんと太一くんのお付き合い報告に、新くんはびっくり&「遅かった…」と落ち込みつつ、あっさり爽やかな反応を返していましたが、この反応は、私個人的にはすごくしっくり来ています。新くんは、太一くんの千早ちゃんへの想いの深さは、言わずもがなですし、それともう一方、千早ちゃんの太一くんへの想いにも、ちゃんと気づいていたな、と受け取って読んでいます。3年生の夏・太一くんの居ない高校選手権で、千早ちゃんの様子がずっとおかしいのも、千早ちゃんが「(太一くんが)居ないけど気配は感じるの」とかヤバめな発言を繰り広げているのも、3位決定戦で駆け付けた太一くんに、号泣しながら抱きつきに行ってるのも、…新くん、ちゃんと見てましたので。名人・クイーン戦の、第2戦が終わった後のシーンも、すごく印象的でした。新くんに太一くんからのメールが入っていたことを知った千早ちゃんが、自分のスマホを見に戻って、「自分には連絡なかった…」とがっかりするシーン。あの後、「み・ず・さ・わ」コールで千早ちゃんを励ます新くんを見て、「あぁ…千早ちゃんのこと、諦めてるわけではないんですけど、千早ちゃんにとっての太一くんが何なのかは、分かってるんだな」と受け取りました。最終回前の第二百四十六首、運命戦で新くんが「せ」札を送った際の、周防さんの下記のセリフ。綿谷くんはやっぱり思ってる 「読まれない札」は「せ」だとこれは、「恋愛面の決着がどこに向かうか」について、「新くんの認識」を暗喩として入れ込んだモノローグだろうな、と受け取っています。よくもまぁ、試合クライマックスに、こんな面白い表現を…!感嘆です。繰り返しになりますが、新くんが千早ちゃんを好きな気持ちは、ちゃんと本物だったと思っています。そして「相手の気持ちは、相手の気持ち」として認識していて、でもそれに左右されることなく、「自分の気持ちは、自分の気持ち」としてしっかり形に出来ることは、この子の何よりの強さだろうな、と思いました。最終回後を描いた番外編「はなのいろは」で、花野さんの太一くんへの恋の感情が、「ずっと特別」に行き着くように、新くんの千早ちゃんへの恋の感情も、同じように変遷していくよ、と、示唆的に描かれて、本作の締めとなったな、と思います。・新くんについて まとめかるたありき過ぎる価値観で生きる新くんには、なかなか一般人の感覚でついて行けない…と前半は思っていました。そもそも出番がかなり少なかったですし。ただ、やっぱり作品後半…新くんの中で、対太一くんへの感情が大きく揺れ動いたところで、すごく入っていけましたし、葛藤も、でも絶対に他人に左右されない、ぶれない「自分」を持っている点も、魅力的なキャラクターだなぁ、ととても感じました。新くんは、大学卒業後は、まだまだ未確定だと思いますが、福井に帰るのかな…という含みを、番外編からは感じました。新くんは、今後、史上最年少名人として、また東京の大学生活で、今後もより幅広い交友関係を持って、もっともっと成長していくんだろうな…と思っています。かるた史に名を残す、伝説の名人になる子、今後のかるた界を背負っていく子だと思っています。最終回、恋愛面での三角関係の結末としては、失恋という形に落ち着きましたが、決して、それだけのキャラクターではないですので。新くんは、かるたの神様に愛されて、きっと、今後のかるた人生を、豊かに生きていけるだろうことが、本編中に丁寧に描かれ続けていました。本当に、大事に描かれたキャラクター、本作の、3人の主人公の1人だと思っています。by姉