『「もう一人の私」があらわれるとき』―― 異常心理のカルテから 福西勇夫著 感想メモ
『「もう一人の私」があらわれるとき』 ―― 異常心理のカルテから福西勇夫(精神科医)著 彩流社 1999年12月5日 初版第一刷「もう一人の私」があらわれるとき 異常心理のカルテから [ 福西勇夫 ]【中古】「もう一人の私」があらわれるとき−異常心理のカルテから− / 福西勇夫■内容第一線の精神科医が心の病をサイコミステリーのように解読する。「自分の顔」に整形したがった美人モデル、私の真似ばかりする親友、極端な潔癖症、理由のない自殺願望、臓器移植後に起こった「事件」、テーブルが恐い…悲鳴をあげる「もう一人の私」!現代人の心のメカニズムが明かされる。目次1仮面―ナルシシズムでメイクされた美人モデル2性的トラウマから生まれた”もうひとりの私”3臓器移植後の不可解な事件4不安と恐怖の淵に佇む”もう一人の私”■感想著者が症例から、精神状態や原因などを解明して行く。とても分かりやすい説明だった。私は何でも飲み込んで、自分の苦しい感情に気付けず生きていた人間だったので、なぜが人間が自分を騙すようにあちこち省いたり、都合の良さそうな事だけで構築したり、色んな思い込みで決めつけて生きているのか理解できなった。この本はそんな所を噛み砕いて書いてあり、人間の感情、心についてよぉ~く解った気がする。そして、認知バイアスは心理的ショートカットであり、レベルの違いはあれど全ての人間が持ち合わせている感情・整理の仕方・自己防衛であって、つまり人間はみんな違っていて不完全で混乱しているって事を再確認した。この世界の混乱ぶりを分かりやすく語ってくれている本だと思った。P83、84には、免疫系と心の(この先を書いていなくて、 いつかまた借りて書かなくちゃいかんね(⌒・⌒)ゞ)ただ、小説みたいな文章が多くて飛ばしたくなる所が多々あった。簡潔な文章で、症例をもう少し増やしたら最高だと思う。20181117読了