|
テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
●読んだ本●
「戦慄」 コーディ・マクファディン著 長島水際=訳 ヴィレッジブックス
■あらすじ■(裏表紙より抜粋) ・上 その、はかなくも美しい少女の心は、 地獄のどこかにあった――。 ある住宅街で起こった凄惨な一家殺人事件。 ただひとり生き残った16歳の養女サラの要請で 現場に急行した辣腕FBI捜査官スモーキーは、 彼女の証言を聞き衝撃を受ける。 6歳の時からつきまとう「ストレンジャー」なる男が、 サラに手伝わせてこの凶行に及んだのだという。 自らも苛烈な体験をしたスモーキーでさえ 震撼するような事件だが、 手渡されたサラの日記には、 さらに想像を絶するストレンジャーの所業が綴られていた! 少女の心に闇を生んだ、 この男の目的と正体は? 『傷痕』の著者による衝撃サスペンス! ・下(上を読んでいない人にネタバレあり) 両親を目の前で惨殺され、 心に闇を作ってしまった美少女サラ。 スモーキーは彼女に、 自分の養女ボニーと通じるものを感じ、 事件にのめりこんでいく。 そして、サラの日記に綴られた ストレンジャーの常軌を逸した犯行の数々をたどるうち、 ついに明らかな因縁を発見した。 子どもたちを食いものにし、 虐待する冷酷非情な人間たちにまつわる因縁を・・・・・・・。 その者たちへの復讐こそ 犯人の目的だと確信したスモーキーは、 過去の事件を洗いはじめるが、 そこには戦慄の事実が潜んでいた! デビュー作『傷痕』で出版界を驚愕させた著者が、 満を持してはなつ注目の第2弾。 ■感想■ これは珍しくブックオフで買った本で、 仙台の近くの店には新しいサスペンスもあって 少しばかり驚いて秋に買ったものだった。 いつも通りに何の情報もなく 裏表紙のあらすじを読んで選んだ。 これは不屈の精神の持ち主、 FBI捜査官スモーキーが1年前にレイプされ 夫と娘を目の前で殺され、 顔に傷を刻まれ、 その半年後に親友アニーを殺され、 その娘ボニーは死んだアニーに3日間縛り付けられたいた 恐ろしいデビュー作『傷痕』の続編で、 スモーキーのこれまでの状況を読んでいるうちに ぞっとしていたら、 自分の頭に銃を突き付けて スモーキーを殺人現場に呼んだ16歳のサラは 6歳の時からある男に家族を無理心中に見せかけて殺され、 その後も愛する人を次々に奪われ、 人生を捻じ曲げられ絶望の果てで生きて来たことが解り、 少女を苦しませて 人生を作り上げる事を喜びをしているストレンジャーが ひどくおぞましくて休み休み読み進んだ。 図書館の本じゃない事は ゆっくり読んでも気楽にしていられる所で 十数年振りにのんびり読書をした。 図書館の本は 何でも取り寄せられて便利だが、 返却期日があるので焦ってしまう。 そして最近は具合が悪いので 図書館にも行けないのだった。 だから自分の本は のんびり気楽に読めて楽しかった♪ 上は厳しくて辛かったけれど 下に行くと物語が走り出したようで 私にしてはかなり早く読めた。 この手のクライムサスペンスを読んで思うのは 選べない環境のせいで狂う人とそうでない人の違いは 多分味方がいるかいないか・・・ではないかなと そう思う。 でも、 実際の事件を起こす人の事情は解っていないから 犯罪者の追跡調査を知りたいと思った。 何故人は自滅へと向かってしまうのか。 それを自分で変えて行けるのか。 スモーキーを支えているのは やはり愛なんだろうけれど それを持っていない人はどうしたら良いのだろうかと 考えてしまった。 強くてしぶとくて魅力的な主人公と登場人物達が 恐ろしい話を緩和してくれていると思った。 読み応えはたっぷりで、 新人でこんな話を書くとは驚きだ。 デビュー作の『傷痕』を読むかどうか 恐ろし過ぎてちょっと自信がない。 2001・03・05(水) 後記 2011・03・06 よく考えてみると、 レイプされ顔に傷を付けられ 夫と娘を殺されてから たった1年しか経っていないのに もう乗り越えて荷物を片付けるスモーキーは 余程タフなのか? しかもその半年後に親友が殺されたのに 親しい男性も出来て楽しんでいる。 有り得ないと思うなぁ。 心の傷は日々深まるのじゃないかな? 心に刻まれた恐怖心に 苦しんだりしないのかな? 暫く泣いて 立ち直る経験じゃないと思うなぁ。 この辺は作家の都合かな? と思ってしまった。 たった1年で? 余りのスプラッターな内容、 おぞましさに振り回されて 大切な所を読み落としたのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 7, 2011 12:54:55 AM
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|