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December 25, 2011
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カテゴリ:
●読んだ本●

「サリーの帰る家」 エリザベス・オハラ著
THE HIRING FAIR

もりうちすみこ=訳 さ・え・ら書房







■あらすじ■

「雇われの市?それって、奴隷と同じじゃない!
『アンクルトムの小屋』そのものだわ!
そんなもの、行かない。母さん、いやよ!」

夢想家の少女が、父の急死で遠い農場にやとわれ働くことに。

読書でつちかった洞察力を駆使し現実にたちむかい、
思いやりのある一人前の娘に成長するまで。



■感想■

これはアイルランドが独立する前の
19世紀後半の物語だ。

家事が嫌いで逃げてばかりいた13歳のサリーが
父の死をきっかけに働きに出て逞しく賢く成長していく。

電気も車も電話もない時代に
家事や家畜の世話をしたり、

ささやかな買い物をして楽しんだり
3人の子ども達の世話をする様子が
生き生きと描かれている。


甘えることの出来ない状況で
責任を持って自分を抑えて行動せざるを得ない。

そうして一人で泣きながら頑張った時、
サリーはしっかりと足が地に着いて
今までの生活がどれほど恵まれていたのか
母や妹をどれほど愛していたのか
ハッキリと自覚して一気に成長した。


失ってからその大切さに気付いたり
愛している事に気付いたりするのはよくあるが

少女が子ども時代を捨てて
一人の女性になる覚悟をする様子が
切なくも頼もしい。

日常を日々を大切にするようにと
思い出させてくれる一冊だ。










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Last updated  December 26, 2011 02:18:35 AM
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