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テーマ:猫のいる生活(138971)
カテゴリ:猫
今朝起きたら、
ニャジ君の首輪が失くなっていた。 これで通算6個の首輪を失くした ニャジ君である。 それも今年の6月からの4ヶ月半の間に6個だ。 外でどんな事をして 6個もの首輪を失くしたんだろうか? しかも5個目は一度失くした首輪を 4日ほど付けないでいたら、 ニャジ君は自分で拾って持って来たのである。 何とも不思議な愉快な猫である。 「ニャジ君、失くした首輪を持ち帰る」 ニャジ君は非常に知能が高くて 一瞬で状況を理解するため、 家の中だけでは刺激がなさ過ぎて、 ずーっと人間がネズミのオモチャで 遊ぶ相手をして来た。 それをしないとマシロさんをからかい続け 襲い続けるからである。 我が家の平和のためにも 必須の仕事がニャジの遊びのお相手であった。 その遊びの大半は、 台所からネズミのオモチャを 玄関ホールに向かって投げる事で始まる。 ニャジ君は遊んで欲しい時、 このネズミのオモチャを咥えて来て 私の前でポトリと落とすのである。 これで遊んでと誘うのである。 ネズミのオモチャを振ると わずかにカラカラ音が出るので、 この音が鳴るとニャジは獲物が飛んでくると察して、 ささささと玄関ホールの段差に隠れて 狩りの待機に入るのである。 そして私がネズミのオモチャを投げると 飛んでくる前にジャンプしてキャッチしたり、 物陰に入り込んだ獲物を どんなに大変な場所であっても ホリホリホリホリして捕獲し、 意気揚々と誇らしげに台所に咥えて戻り、 私の足元にポトリと落とすのである。 それを私は拾い、 ネズミのオモチャを投げる体勢を取ると ニャジ君はまた玄関にささささと走って行って ワクワクした顔でお尻をジリジリさせながら 獲物を待つ体勢に入る。 そしてちょっとネズミを振りながら 私は「うーーーーーーっ!」と 勢いを付ける声を出しつつ投げると、 ワクワク顔のニャジ君は 全身から獣の生きる美しさを発散させながら 獲物に飛びかかるんである。 そして獲物を必ず咥えて凱旋し 私の足元にポトリと落として玄関へ・・・。 これを数回繰り返すと 次には待機場所が階段下になったり、 獲物をご飯の中に落として キャットフードを一口二口食べて 狩猟の楽しみを満喫するんである。 時にはピー様と遊んだりして ニャジ君の好奇心を満たす試みが 何とかなされていたのである。 「耳を裏返されても、 白ネズミが大好き♪」 こうして30分ばかりを一日二回ほど ニャジ君の相手をするのが、 楽しくもあり大変でもありの毎日だったのだが、 ピー様(娘23歳)が一人暮らしを始めてから、 何もかも私が相手をしなければならなくなると 何しろ仲の良くない3匹3様の個性派猫揃いで、 まるで猫のために一日があるようになってしまい 私は辟易したのであった。 それで暇を持て余したニャジ君は 一層マシロさんを襲って遊びたがり、 もう9歳になろうとしていたマシロさんは 日光アレルギーのくせに 日光浴しながら寝るのが一番の喜びなので、 ニャジ君と元気に遊ぶ余力はなく、 結局家の中では落ち着いて眠る事が出来なくなり、 一日の殆どを外の濡れ縁か 洗濯物干し場のデッキに置いたカゴの中で 過ごすようになったのである。 するとニャジ君は余った余力と知識欲を持て余し、 居間の出窓から東の外を観察し、 八畳間の掃き出し窓に走って南の庭を観察し、 階段の踊り場にある窓から北東を走る道路を観察し、 居間に戻って来たかと思うと また八畳間に行き、 また居間に戻って来て 取って返して階段の踊場の窓に行き、 また居間の出窓に・・・ を一日中繰り返して まるでノイローゼ猫のようになってしまったのである。 これには気の毒で、 必死でネズミのオモチャで気を紛らわせようとしたのだが 何しろ俊敏で知能の余っているニャジ君の欲求には 間に合わないのである。 そこでK子ちゃんからもらった、 金属の細い棒の先に鳥さんが付いていて ビョンビョン飛び回る必殺猫じゃらしを駆使して ニャジ君の余力を削いであげようと頑張ってみた。 ペティオ (Petio) CAT TRICKY ワイヤーじゃらし バタフライ 【宅】(pet) (この鳥バージョン的なものです) この必殺猫じゃらしは 14歳の老にゃんこのく~たんでさえ 瞬時にじゃれる猫にしてしまう優れものなのだが、 もはや病的に好奇心を溢れさせてしまったニャジには 一時しか凌ぐ事ができないまでになってしまって、 ピー様が家を出てから一ヶ月と持たないで 私は降参してしまったのである。 そうして私はニャジ君を玄関に呼んで外に連れ出した。 ニャジ君はもうこれ以上に興奮の極みは無い! くらいに興奮して草花の匂いをふんふん嗅ぎ、 門扉やブロックやジョウロや植木鉢をふんふん嗅ぎ、 全身から喜びを発しながら らったらったら~と庭探検に出たのであった。 ニャジ君は全身がバネのような 強靭な筋肉と俊敏さを兼ね備えた黒猫であり、 2歳になっても子猫のような しなやかな動きをする猫でもある。 そのニャジ君が野生の能力をフルに発揮させつつ 外の物を観察して脳に吸収して行く様は とても刺激的なものだった。 それで猪突猛進な所もあるこの小さな獣が心配で 私はずーっと付き添っていた。 すると些細な事にも 過敏に反応して吸収するニャジ君は、 10分程で緊張がピークに達したのか、 動きが緩慢になって来たので抱きかかえて 家に戻ったのであった。 そしてホッとした私だったが、 しばらくするとまた 居間の窓・八畳間の窓・階段の窓巡回を始めてしまい、 またしても付き添いしながらの ニャジくんの庭探検をしたのである。 こうして少しずつ庭に慣れるための冒険を 一日置きくらいにしていたのだが、 家の敷地からは出ないので安心していた。 家の外のニャジ君は 意外にも用心深かったのである。 すると用心深いニャジ君に安心した事もあり、 外での滞在時間が長くなって来たニャジ君に 私はずっと付いてはいられなくなった。 ある日は4時間ばかりも帰って来なくなり、 非常に心配して怯えたのだった。 それでも全身から喜びを発して 野性味満々、意気揚々と帰って来るニャジ君を見ていると、 好奇心旺盛なニャジのような猫は 外に出ないと猫生を楽しめないのだと思うのだった。 滞在時間が長くなって一晩帰って来ない日には 眠るに眠れず、朝方まで起きて待っていた事もある。 家の周りにいるく~たん・マシロさんと違い ニャジ君は遠出するらしくて、 大声で呼んでも帰って来ない日もあった。 だからニャジ君を外に出す時は 覚悟も必要になった。 それがある日 ニャジ君の全面的な外出を 諦めざるを得ない状況に達した。 ――後半に続く―― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 25, 2016 02:09:26 PM
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