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テーマ:読書メモ(89)
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「オーロラの向こう側」オーサ・ラーソン著
松下祥子=訳 早川書房 【中古】 オーロラの向こう側 ハヤカワ・ミステリ文庫/オーサラーソン【著】,松下祥子【訳】 【中古】afb ■あらすじ ひさしぶりに聞いた故郷の町の名は、 首都で働く弁護士のレベッカにとって、 凶事の前触れだった。 北の町キールナの教会で若い説教師が 惨殺されたのだ。 そのニュースが流れるや、 事件の発見者で被害者の姉のサンナから、 レベッカに助けを求める連絡が入る。 二人はかつては親友の仲であり、 レベッカ自身もその教会とは深い因縁があった。 多忙な弁護士業務を投げ捨てて、 レベッカは北へと飛びたった。 北欧発傑作サスペンス。 スウェーデン推理作家アカデミー賞受賞。 ■感想 この頃はよくAmazonの書評を読んで 興味が沸いたものを探したりする。 この「オーロラの向こう側」も 書評が良かったのと、 自国で賞を取っているくらいなのだから きっと充実した内容なのだろうと思い、 最近スウェーデン推理小説が好みなので 塩釜図書館にあったのを借りた。 充実はしているのだが、 主人公レベッカの税務関係の弁護士業は 税理士みたいに数字と書類に囲まれた、 寝る間も惜しむ超多忙な毎日で、 疲れ果てている若い女性のハードな日常から始まる。 最初からレベッカは疲れていて 弁護士なのに希望も喜びもなくて、 全体にひたひたと染み込んでいるのが この疲労感と諦め感と絶望感と言うか、 とにかくわくわくしないし 楽しい事も全くないし、 喜びの源になるものもないし、 出て来る人がかなり癖が強くて、 NOが言えない私としては 匂いがしただけで逃げ出すタイプの人が 大勢出て来るので辟易した。 レベッカは巻き込まれ型なのに わざわざ出掛けて行くのだ。 ひどい事になりそうだと分かっているのに。 そして待っていた元親友のサンナは 精神的に問題のある美女で、 子供達も難しくて扱いが大変だ。 もう~~ こんな目に合いたくない! って思いながら読むのは楽しくなかった。 でも3人目の子供を妊娠中の女性警部のメラや、 メラの同僚警部のスヴェン=エリックや、 お祖母ちゃんの家の向かいに住むシヴィングのように 誠実で穏やかな人もいて この3人は好きになった。 レベッカの上司のモーンスは イイとこ無しで出て来たのに 後半が面白い展開になって笑ってしまった。 うん、こうしてみると以外に面白かったかもしれない。 ただね、物語がなかなか進まなくて レベッカの今と昔の話しに半分費やされていて 本当に投げ出したくなった。 勿論、レベッカの昔が大事ではあったんだけれども。 スウェーデンでも最北に近いキールナでの話しは 今までで読んだ本でも最北の話しだった。 グーグル地図で見ると「キルナ」になっていて 北極圏内と言う寒~い地域だった。 しかも冬の物語なので 暑苦しい夜に読むと寒くなって良いかもしれない。 私としては、 推理としての話しが進むまで いかにモチベーションを保つかが問題だった。 後半で急にバタバタ駆け足で進んだので 頭が追い付かなかった。 多分、物語として読む分には良いかもしれない。 私にはイマイチだったので★3。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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