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テーマ:読書メモ(89)
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「湿地」アーナルデュル・インドリダソン著
柳沢由実子=訳 東京創元社 【中古】 湿地 創元推理文庫/アーナルデュル・インドリダソン(著者),柳沢由実子(訳者) 【中古】afb ■あらすじ■ 雨交じりの風が吹く、 10月のレイキャビィク。 北の湿地(ノルデュルミリ)にあるアパートで、 老人の死体が発見された。 被害者によって招き入れられた何者かが、 突発的に殺害し、 そのまま逃走したものと思われた。 ずさんで不器用、 典型的なアイスランドの殺人。 だが、現場に残された3つの単語からなるメッセージが 事件の様相を変えた。 計画的な殺人なのか? しだいに明らかになる被害者の老人の隠された過去。 レイキャビィク警察犯罪捜査官エーレンデュルが たどり着いた衝撃の犯人、 そして肺腑をえぐる真相とは。 世界40カ国で紹介され、 シリーズ全体で700万部突破。 ガラスの鍵賞を2年連続受賞、 CWAゴールドタガー賞を受賞した。 いま世界のミステリ読者が最も注目する北欧の巨人、 ついに日本上陸。 ■感想■ アイスランドのミステリを初めて読んだ。 まずはグーグルでアイスランドと 首都のレイキャビィクをチェックする所から始めた。 人名が男性なのか女性なのか分からず 混乱して調べると、 アイスランドはファーストネームが正称で 公式に使われており、 ファミリーネームはなくて 父親の名前や母親の名前が使われるらしい。 ○○の息子とか娘と使われる事が解ると、 名前に性別があまり反映しない理由が分かった気がした。 気候や地理も分からないので ウィキペディアで調べた。 始めはグーグル地図と首っ引きで読んだ。 色々と新鮮な経験をした。 ストーリーはエーレンデュルの地道な捜査が 黙々と描かれており好感が持てた。 少しずつ見えてくる事件の意味。 その裏に潜む大きな嘆き。 アイスランドでは単純な殺人が多いそうで、 この小説を書いたアーナルデュル・インドリダソンが 初めてのミステリ作家だそうだ。 殺人事件に対する生真面目な取り組みが 国の事情を浮かばせる感じがした。 アメリカとは対極にあると感じた。 色々と初めての経験をした。 ■アイスランド情報■ アイスランドはファーストネームが正称で 姓の方は一般に使われない。、 電話帳もファーストネームで登録されている。 政治家も作家も、初めて会う人も みなファーストネームで呼ばれる。 主人公はエーレンデュル男性。 登場人物のシグルデュル=オーリ、ラグナール、ホルベルク、 エルーナル、エットリデ、グレータル、エイダール、 アルベルト、シンドリ=スナイル、マリオン=ブーム、 カートリンは男性。 エーリンボルク、コルブルン、ウイドル、エーリン、 クラーラ、ハンナ、エヴァ=リンド、ベルクソラ、 ディサ=ロースは女性。 アイスランドにはファミリーネームという概念はなく、 インドリダソンとはインドリの息子と言う意味。 アイスランドは多くの火山が存在し、温泉も存在する他、 豊富な地熱を発電などに利用し、水力発電とで 100%自然エネルギーによる電力を実現している。 930年に発足した世界最古の民主議会「アルシング」は 王による統治ではなく、民主的な合議による自治を目指した。 ●面積・102,828km2(105位)、 日本の北海道と四国を合わせた程度の面積。 ●人口・31万9,575人(170位)。 人口密度は3人/km2。 私の住む塩釜市は東北で一番の人口密集地である。 塩釜市の人口密度は3,080人/km2。 なんと塩釜はアイスランドの3千倍の密集度! 日本の人口は1億2,686万人。 人口密度は340.8人/km2。 面積は377,972.28km2。 アイスランドは3分の1ほどの面積だ。 東京都の面積は2,188 km2。 人口は1,368万6,371人。 人口密度は6,250人/km2。 アイスランドはおおよそ東京の5倍の広さの国で 人口は東京の4分の1。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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