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November 14, 2023
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テーマ:猫の病気(6)
カテゴリ:


くーたん人事不詳に陥る1
くーたん人事不詳に陥る2
​の続き

11月26日の深夜11時半頃、
息子が千葉から駆け付けた。
くーたんを看取るために
休みを取って車でやって来た。

居間のソファの上の箱の中で
意識もうろう、
目は開いたままに虚ろな穴となり、
声も殆ど出せずにオシッコも垂れ流しで
だけど身体はとても温かいくーたんは、

息子が隣に来て声を掛けると
急に意識を取り戻してニャワニャワと返事をした!

声は聞こえているんだね。
そして息子の声が分かったんだね。
しかも声が出せるんだね。
くーたんも息子が好きなんだね。
くーたんが喜んでいる。

びっくりして見ていると
目を開いたままのくーたんは
少し動いたので、
息子が抱いて一緒に過ごしていた。

その後、息子が寝てから
私も2時頃にもうろうとして来て
娘に後をお願いし、
それでも前日よりは希望を持って寝た。

11月27日(金)
朝起きると、娘がくーたんを抱っこしたまま
ソファでうとうとしていた。
交代してくーたんを抱くと
やはり身体はとても温かいのだった。

目は開いたままで
不意の不随意運動のガクガクがしばしばある。
自分の意思とは関係なく震えるので
動くのはとても疲れるようで、
移動の後はぐったり眠る。

だけど動けないなりに口元や足や頭の痙攣で
意思表示をし、
私はずっとトイレに連れて行ったり、
お風呂場の水に近づけてみたり、
トロトロにしたレトルトを口元に近づけたりした。

そしてくーたんは必要に応じて
それなりに用事を済ませて寝るのだった。
少しずつ痙攣が軽くなっている気がした。
ご飯は人間が支えながらも
自力で座って食べるようになった。
凄いなくーたんは、
なんだ本当に回復するのか?
何度目の復活なのか?
凄い猫だね、本当に猫又になるんじゃないか?
と家族で騒いだのだった。

午後には娘がネットで注文した
エネルギーチュール箱が届き、
作ったトロトロご飯にチュールを混ぜて
口元に持って行くと
ガツガツ食べた。
普段の何倍も食べるようになっていた。
不随意運動の合間に頑張るので
食べた後も疲れ果ててぐったり寝た。

それを見た息子が少し安心して
友人に会いに出掛けた。
我が家に少し安心感が訪れたのだった。
マシロが死んで1年半。
淋しい中でやっと抱けるようになったくーたんだから
もう少し仲良くしたい欲も出て来た。

そして私だけが看ていた深夜にくーたんは
廊下まで連れて行くと、
その先を自力で歩いてトイレに行った。
何度か倒れながらも、
見えないから壁にぶつかりながらも
匂いと記憶を辿って行けるようで
何年振りかでまともにトイレを使った。

全く驚いたのだった。
ものすごく力をもらったのだった。
くーたんは
目が見えない事なんかに囚われていなかった。
必要な事をしているだけなのだった。
自己憐憫や被害者意識やいじけた思いが無かった。
マシロなら全然違ったのではないかと思った。
くーたんの生きる力と意志の強さに
とても励まされたのだった。

「復活して目が見えずともトイレに向かうくーたん」

すぐに諦める系の意思の弱い私は
くーたんの強さを見習いたいと思った。

10月29日(土)
出来る限り誰かしらがくーたんを抱っこし、
撫でたり声を掛けたりした。
寝ている位置や抱っこされた位置が悪いと
身体が痙攣したり小さく声を出すようになった。
死にそうになっても要求の多い猫なのだった。

くーたんの相変わらずの自己主張を見た息子は
「看取りに来たのにくーたんが復活した」
と喜んで夕方には帰って行った。

動けるようになったけれど見えないから
隅っこにはまって動けなくなったり、
段差で落ちたりして危険が増した。
それからは娘と私で
常に起きている人間がいるようにした。

娘は昼夜逆転となり朦朧。
私は睡眠時間が少なくて朦朧。
くーたんの回復と反比例に
人間が参って来たのだった。



「くーたん人事不詳に陥る4」に続く


















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Last updated  November 22, 2023 05:03:32 PM
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