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「リーマン・ブラザーズ証券が日本のメディア業界を買収しようとしている」
というメディアの報道を信じている人が結構多いと聞きました。が、これは絶対にないです。すごい単純な理由なのですが、リーマン・ブラザーズの2004年の純利益率は約20%です。それに対して、フジテレビ、ニッポン放送の純利益率は5%程度です。フジ、ニッポン放送の利益率は日本企業の中では高いほうです。ただ、リーマンの利益率はそれを圧倒的に凌駕するわけです。つまり、リーマンがフジなり、ニッポン放送なりを買収してしまうと、純利益率は下落します。すると株価は下がります。で、株主はぶーぶー文句を言います。株主がぶーぶー文句を言うと経営陣はクビです。 ので、リーマンがフジやニッポン放送を買収することはないです。 ウォール街の投資銀行はあらゆる業界の中でもとにかく利益率が高い。私がリーマンに入社したときも、初日から「利益率の高い仕事をするんだ。これが昨日の株価だ。この株価をドンドン上げるんだ!」というような訓話を受けました。それは訓話ではなく、もう、経営方針そのものでしたね。「なんだか偉いがっついたところに来てしまったなあ」と思っていましたが、毎日をそんなペースで過ごす人たちが自分の本業以外のことに手を出して利益率をさげることはまずないと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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