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碁盤を囲んで

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November 12, 2008
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テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:カテゴリ未分類

 

先日の記念対局を振り返る記事で、

一度も攻めに回れなかったけど、6目残っていたということが、

とても不思議だなと思った、と書いた。

これに近いことを、武宮先生の口から聞いたことがあり、

その記憶が、今回の記念対局と結びついたと思う。

たしか武宮先生が、NHK杯の解説をしていて、

その一局を振り返ってのコメントを振られたときだと思う。

>「黒がずーっと攻め続けていたんだけど、

終わってみたら、白に残ってるんだよね・・・

白はね、ただ、正しい形に応じていただけだったんだけどね・・・

だからね、碁は、不思議なゲームっていうか、そう思うんですよ。」

別の場で、武宮先生はこんな表現をしていた。

>「ボクはね、碁は人生に似てるって思ってるんですよ。

人間の場合はね、健康な体であるとか、

友達がたくさんいたりすると、幸せになれるでしょ、

それが碁の場合はね、石の形が正しくて、石が繋がっているっていうことでね、

そうなっていると、最後には勝っているんですよ」

一流棋士とは、不思議の次元がちがうとは思うが、

今回の記念対局もずっと優勢だとは思わなかったけど、

最後には残っていたのが、なんとも不思議だったというわけだ。

武宮先生の言葉の中の、「最後には」というところがミソだと思う。


マーマレードさんにいただいたコメントがきっかけで、

こうして改めて思い返しているのだが、

碁を打っていて、ときどき不思議に出会う。

しばらくして、その不思議が不思議ではなくなるときがくる。

そうなると、以前とは碁が変わっているのではないか。

ところが、一度は捕まえたと思ったことが、

しばらくして、実は捕まえていなかったんだと気付くこともある。

こうして進んだり戻ったりしながら、自分の碁が育まれていくのかな?






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Last updated  November 12, 2008 12:29:19 PM
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