テーマ:囲碁全般(743)
カテゴリ:囲碁大会
学校対抗の囲碁団体戦は、小中高とも、同一校3名のチーム。 一番弱い子を主将に立てて、残り二人で勝つということも起こる。 十数年、あるいは二十数年前だったか、 その年の高校選手権女子団体の部で優勝した某県代表チ-ムは、 主将が全敗で、副将・三将が全勝だった。 表彰式の記念写真で、 真ん中でカップを持った3年生の主将の表情が微妙で、 副将・三将の子と対照的だったのが、印象に残っている。 当時、これは相当にアジが悪い、と感じたのを憶えている。 大学のリーグとなると、多人数でもあり、 局数も多く、総力戦だ。 回戦ごとにオーダーをいじれるなど、戦略的な色が濃いようだ。 さて、小中学校囲碁団体戦の都道府県予選がたけなわだ。 とりわけ三将の棋力が二桁級というチームが多い。 そこで、”その子を主将に立ててみようか?” と、妄想する事態が発生する。 主催者による大会要項には、 ”選手三名は、棋力上位順に主将、副将、三将と記入する” とあるものの、 25級だろうが、3段と申告してしまえば主将になってしまうのである。 そもそも、こどものパフォーマンスは、安定しないし、 対戦相手の棋風との相性もあり、 棋力認定というのは、絶対とはならない。 副将も3段、三将も3段と申告するなら、むず痒い事態だ。 これを戦略と呼べるか? 強いところで戦い、弱いところでは戦わないというのは、兵法の常道。 ルール(法)に違反するかどうか、証明する手段はあるのか? 卑しかろうが、それは感じる人の勝手で、当事者判断なのである。 一番厄介なのは、 「あのチームの主将は、本当は弱いじゃないか」 と、 他のチームの親(選手)が文句を言い出した場合である。 その文句には、理がある。 つまり、正しいのだ。 言っておくが、ただ、正しいだけだが。 さて、棋力詐称で、全国大会へ行ったとして、 その子供たちには、何が残るだろうか? それぞれの子供にとって、また、見守る親にとって、 囲碁とは何か? そういう問題かもしれない。 冒頭の、高校選手権の表彰写真を思い出すと、 このチームの一人ひとりには、 遠い昔のあの夏が、どんな思い出として、残っているのかな? そう、思うのだ。
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Last updated
June 12, 2012 12:47:41 AM
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