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凍えたココロ

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2006.09.14
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カテゴリ:虚無
日差しはまだまだ強い感じはするが、

吹いてくる風は、もう完全に秋のものに

なっている。







スーパーへ行く道々、

その秋の心地良い空気を深く吸い込む。

そして空を見上げると、暗くなりつつある空に

うろこ雲が広がっていた。

澄んだ空気と空の色が、

荒んだ胸の内を慰めるようであった。







スーパーで半額惣菜や野菜、冷凍食品を

カゴに入れている間は、何だかふわふわと

していて、少し離人感が入っている。

しかし、精算を済ませて袋に商品を

入れている時、物凄い虚無感に襲われる。



「嗚呼、今日もまた昨日と同じ地獄が始まる・・・」



その地獄は自らが招いているものであるから、

仕方がないのである。

しかし、本当に虚無が身体中に蔓延るような

感じは否めない。







いい加減、何もかもが嫌になってきている。

食べて吐いてしまう事も、強迫観念から来る

脳の指令に従う事も、息を繋いでいく事も。

それらは、お薬を服用することによって

少々ならば抑えることは出来るが、

虚しさだけが漂っている。







ただ、秋の空は高く空気は優しく、

虚無に侵蝕される心を労わってくれるようである。

その時だけは、食べる事からも嘔吐することからも

解放されている感じを覚える。

自然を身体中で受け止めると、

まるで心が洗われるかのような境地に至る。

ふんわりとした風に包まれて、

夜になれば近くの空き地で啼く、秋の虫たち。

快いハーモニーを奏でながら

リリリリリ、ルルルルルと

静寂な夜に響き渡らせる。







「過食なんてしたくない」「苦しい嘔吐なんてしたくない」

毎日毎日そう思う。しかしそれを止められないのは、

私が病気であると言う事を明らかにしている。

1日で良いから、過食と嘔吐に悩まされない夜を

送ってみたい。でも今の私には不可能な事であろう。

夏が終わりを告げる頃、私はどんな風になっているで

あろうか。

去年の今頃と比べたら、幾分心が落ち着いている事を

つぶさに感じ取れる。

小さな変化でも、それが良い方向に進んでいると

信じたい。





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Last updated  2006.09.14 20:55:53
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