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凍えたココロ

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2006.09.17
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カテゴリ:虚無
台風が近付いてきている。

雷雲がゴロゴロと轟き、

吹き荒れる風と叩きつける雨が

渦巻いている。

風は生温く、心地良いものではない。

蒸す空気の中、私はそれでも秋を求め

深呼吸をした。







食べ物を見た途端、

「嫌だ!嫌だ!もう何も食べたくなど無い!!」

と心が叫ぶ。しかし頭からは

「食べろ!食べろ!限界まで詰め込んでしまえ!!」

と指令が下る。







この2つの想いに、引き裂かれそうである。

過食と嘔吐は物凄く苦しい。

しかし、その間だけは無心でいられる。

何も考えずに済む上に、心の穴を仮埋め出来る。

しかし全てが終わった後の虚脱感だけは

拭い去れない。苦しみ抜き、得られるものは、

『虚無感と虚脱感』だけである。







最近、過食衝動はそんなに強く出る事は無くなった。

しかし、時間が来たら脳からの指令に因って

「何か食べなければならない」

と言う状態になる。

心では必死に食べる事を拒否しているのに、

結局毎日毎日、過食と嘔吐を繰り返す。

そうしないではいられない脳と身体、

そして心に浮かび上がる虚無。

これだけは成す術が無い。







いつも私の中では両極端な想いに支配され、

思い切り引き裂かれそうになっている。

でも、それを和らげてくれるのは、

母の存在であるのかも知れない。

そして大いなる自然。

時に自然は脅威ともなる。

今訪れている台風も例に漏れず、

人間が犠牲になり、木々を薙ぎ倒すほどの

恐ろしい力を奮っている。

人間は自然に太刀打ちできない。







けれども、日本に四季があるように、

その季節季節の恵みを与えてくれる。

特に秋は収穫祭がある程、実りの多い季節である。

そして馨しい花々が咲き誇る。

風に金木犀の香りが混ざり始めたら、

本格的な秋の到来を感じる。

その清々しくも甘い香りに身を委ね、

道々を歩いていると、心身が清められるようである。







しかし、本当に摂食障害の病症は

辛く苦しく、哀しく寂しく、そして虚しいものである。







症状に侵されている自分を感じると、

酷く虚しく、そして破り捨てたくなってしまう。

しかし、毎日少しずつ『変化』している。

いつまでも同じ所に留まっている訳ではない。

新芽が芽吹く感じで、私にも種があり土を盛り上げて

新しい芽を出そうとしている所なのかもしれない。

毎日嘆く事しか出来ないが、確実に芽は育ち、

それを大切にしなければならないと感じられる。

だから今はその芽を大事にして温かく見守り、

休息をする事が必要なのであろう。

無理をし過ぎず、その上で母との関係を温めて

これからの行く末を、ゆったりした心で見つめたい。





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Last updated  2006.09.17 20:37:51
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