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凍えたココロ

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2006.09.22
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朝夕、本当に涼しい風が吹く。

半袖では寒いので、もう長袖でいる。

この時期の風はとても優しく、

ささくれ立った心も滑らかにしてくれる。

朝の澄んだ空気はとても心地良い。







夕方は電話診察がある日なので、

1種類強い薬を減らして眠りに就いた。

すると、4時間弱しか眠れなかった。

午前10時に起きるなんて久し振りである。

こんなに時間を持て余すと、ろくな事を考えない。

案の定、私は日中に過食嘔吐するという

禁忌を犯してしまった。

唯々苦しかった。酷く後悔した。

お腹も下ってしまい、調子は最悪である。







そして電話診察・・・。

主治医には、



「過食嘔吐をコントロールしようなんて考えたら駄目」



と注意を受けた。

主治医の見解は、何事も自分で自分を

『コントロールする事』

はこころを大事にしていない

と言う事に繋がる。

でも、過食嘔吐は凄く苦しい。

分かっているのにやってしまう。



「助けて・・・」



と思うが、誰に何をして欲しいかさえ分からない。

そして母も主治医も、その病症に対して

如何したらいいのか分からない状態である。

しかし、この関係こそ大切なのである。

つまり、



『一緒に困り合う関係』こそが

『甘え・甘えられる理想的な関係』

なのである。




共に考え合って意見を出し合って

困りながらも問題について考える事。

共同作業。これがあるからこそ、

全き信頼を置いて主治医と対話できるのであろう。







だから、多くの患者が困るのは、

『○●法で治る』

『1日3食きちんと食べていれば治る』

『この薬を飲んでいれば良い』

『意志の問題だ』


等の突き放されたサゼスチョンなのである。

これでは医者側は突き放した形になり、

そのサゼスチョン通りに出来ない患者だけが

1人困ってしまうことになる。

それでは治療も何も無い。







どうしても、過食と嘔吐だけを『虚無だ』

思ってしまうが、

『自分をコントロールしようとしている自分』

こそ『虚無』なのである。

しかし、“困り合う関係”は虚無ではない。







どうしても虚無に陥りがちな昨今であるが、

こうしてこんな私の病気について、一緒に困り合って下さる

主治医がいたり、如何したらいいのか分からないと

困り合う母と私がいる事は、決して虚無ではないのである。

過食と嘔吐は勿論一番に心を占めている困った問題である。

それをどうしたら良いのかなんて分からないし、

コントロールしようとしても出来る筈も無く、

余計に虚無に陥る。

けれども、こうした“困り合う関係”つまり

良い意味で“甘え合う関係”が出来上がる事から

目を背けてはならない。そうする事で治癒への道を

歩けているのかも知れないからである。

幾ら遠回りしても良い。辛い事も苦しい事も沢山あるが、

身近にこうして見守ってくれる人々がいると感じるだけで

随分救われる。

昼間の過食嘔吐は計算外であったので、

今は全く食欲が無い。その自然な心に

これから如何過ごすかを任せたい。





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Last updated  2006.09.22 21:00:57
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