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2006.10.30
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カテゴリ:抑うつ感
まだ薄暗い朝、ごみ置き場へ向かうと、

東の空はほんの少し色づき始めていた。

グレーと橙が混ざった複雑な色を

醸し出していて、

暫しその空の色を見ながら

冷たい空気を深呼吸した。

身体の隅々にまで、朝の新鮮な

空気が染み渡り、心地良かった。







そして私は眠る前に

眠剤を服用した後、カルーアミルクを飲む。

苦甘い感じが、すっと喉を通っていく。

そしてお蒲団に潜り込み、

睡魔が訪れるのを待つ。

その間に、腹筋を行なう。

いつもと変わりない朝の

風景である・・・。







この所、抑うつ状態になる事が

多くなってきている。

『何もやる気がしない』

『起き上がるのが苦痛で仕方ない』

『また過食嘔吐をせねばならない』

『苦しいだけの毎日からは逃れられない』・・・。


一番辛いのが、



『何もやる気がしない』



と言う想いである。

本当は過食と嘔吐をする気も起こらない。

全てが面倒臭くて仕方ないのである。

けれども時間が来たらそれを始める。

いい加減本当に辟易してしまう。







しかし、こうして毎日毎日

過食と嘔吐を2回するのは、

何らかのメリットがあるからであろう。

挙げてみると、

『食べている間は何も考えなくて済む』

『次々と食べ物を詰め込む事で、ぽっかり空いた胸の穴を埋められる』

『何もしたくない時間が潰れてくれる』

『胃の中のもの全てを嘔吐する事で

体内の汚いものが一緒に出て行ってくれる感じがする』


等であろうか。

毎日暗い思考が覆い被さってくる中で、

それから逃れられる時間が、

過食と嘔吐をしている時

なのである。







私は、過食と嘔吐を敵視してはいない。

摂食障害を患っていて、その病症がこれなのであるから。

しかし、



物凄く辛いと言う事は否めない。



だからこんな毎日が変わらず続く中で、

抑うつ状態に陥るのであろう。

唯、病症を優しく包み込む努力は欠かせない。

こころの中は、



『寂しい』

『心細い』

『哀しい』

『辛い』

『苦しい』

『虚しい』

『物悲しい』




と言う想いで一杯なのである。

それらの想いがある為に、

過食嘔吐と言う手段で

現実逃避しようとしているのであるから。

その現実逃避をやめない限りは、

また、上記の想いを優しく包まない限りは、

病症は暴発するように止まらないのであろうと感じる。







上記の想いがある中で、

過食嘔吐をすると、

後から付けが回って来る。

無理に無理を重ねているからであろう。

そうして段々と心が沈み行くのである。

だから、ゆったりと眠っている時が

一番幸せな時間なのである。

悪夢を見る事も多いが、ふかふかのお蒲団に

包まって、疲れを解消すべく

すーっと眠りに落ちていく感覚がとても

心地良く感じる。

私のこれからの課題は、



『過食嘔吐に逃げずにこころを包み込む事』

そして

『病症は病症と受け容れて、邪険にしない事』




であろうと感じている。







辛い事は毎日訪れる。

でもそんな中、自分の内面だけに捉われず、

周りもちゃんと見渡すようにして、

感謝の気持ちを忘れない事が大切である。

こうして病症を抱えながら、家で静養し

生きていられるのは母のお陰である。

物凄く落ち込むと、“死”を考えてしまう。

それしか己を救う方法は無いのではないかと

感じるからである。

過食嘔吐の苦しみから手っ取り早く逃れる為には

“死ぬ”しかないのではないかと

強く想う事もある。

けれども、今まで人生の半分を摂食障害で

費やし、やっと前を向けるようになった所である。

だから、偶には後ろ向きでネガティヴな事を考えても

それを実行には移さず、少しは顔を上げて

前を見据えてみたい。

そして前に向かって歩みを進めたい。

何れにせよ、無理だけは重ねないよう、

自分で自分のこころを締め付ける事の無いよう、

ゆっくりと歩きたいものである。





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Last updated  2006.10.30 20:53:46
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