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凍えたココロ

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2006.11.04
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金曜日は祝日であった為

土曜日の今日、電話診察が

行なわれた。







久し振りに太陽の光がきらめく

長閑な昼間に起床した。

仄かに暖かく、昼間の空気も

そんなに悪いものでもないなと感じながら、

ミルクティをゆったり飲んだ。

そして前回の電話診察後、4日間の事を

回想していた。







やはり、過食と嘔吐の事を考えると、

辟易する。苦い想いばかりが甦る。

対処できない出来事に、ただ流されるがままで、

そんな自分が本当に嫌になってくるのである。

そして気付けば、悩みに悩んでぐるぐると

同じ場所を巡っている感覚に陥る。

主治医は、

「もっとボーっとする時間を大事にしてほしい」

と仰った。意識がある間、身体をちくちくと

刺す様な『支配』という意識から、唯一逃れられるのは

この『ボーっとしている時間』

であろう。この時間は、積極的に必要な意味を持っている。







そして、強迫観念となっているのは、



『兎に角前に進んでいかねばならない』



と言う事である。

病気で疲弊しているのに、治癒へ向けて

どんどんと前へ前へと前進せねばならないと

どこかで意識している所がある。

でも、それでは余計疲れてしまうであろう。

そこを主治医は指摘して、



「前進せねばならないと言う概念ではなく

時間を過ごす事で、何か収穫できれば良いと

考えるようにした方が良いよ。」




と仰った。

そして私は、『時間は流れていく』という

感覚で生きているのであるが、主治医は

『時間は積み重なっていくものと言う感覚もある』

と仰った。

思い出も、積み重なっていくものである。

その中で、何か様々なものを『収穫』出来れば

良いのではないであろうか。







その様に考えると、過食衝動を紛らわせる事や

必死に我慢する事は『収穫』ではない。

『気付き』こそ『収穫』なのであるから。

そして収穫であれば、消えないし

自分の中に取り入れられる。

しかし従来の考え方である

『前進しなければならない』

というものであると、

過ぎ去ったものは

どんどん消えていってしまう感覚がある。







私の状態は、謂わば

『都市化された砂漠状態』

なのである。

人工化された砂漠の心では、

生きるものが生き辛い状態である。

それを生き易くする為には、

木を植え、種を蒔き、メンテナンスをしながら

緑化していく事が必要である。

そしてその過程での『収穫』をしながら

自然を取り戻していく事が大切なのである。







私が『死』を口走る時と言うのは、

“こうありたいのにそうなれない自分”と言う状態があり、

それに虚しさを覚えるからである。

これは偏見で凝り固まったガチガチの論理である。

そして想うのは、『摂食障害』を病気として

罹患している本人さえも捉えられていない事が多いのでは

ないかと言う事である。

だから、「気の持ちよう」だとか「我慢すれば良い」等と

軽々しく言われる上、自分でもそう思い込んでしまうのであろう。

でも、『過食と嘔吐』など摂食障害の症状は

どうにもならないものなのである。

風邪を引いたとき、咳を抑えられない様に、

熱を自力で下げられない様に、

症状は出て仕方ないものなのである。

しかし、この症状は苦しい。でも対処の仕様は無い。

それでは哀しい・・・。

けれども、自分でお粥をお米から炊いてみたり、

離乳食の様なものを手をかけて作ってみたりして、

過食をする前にゆっくりそれを口にしてみれば、

今までと違った感じでいられるのではないであろうか。

私は未だ固形物も離乳食状のものも消化を許せないが、

気持ちだけでも何か変化をもたせて、

そしてボーっとする時間を大切にして、

のんびりと自分を責める事なく過ごしてみたいものである。





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Last updated  2006.11.04 20:48:22
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