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カテゴリ:抑うつ感
夜になり、急激に寒さが増した。
少し厚着をしてスーパーへ向かったが、 手はかじかみ、寒さが身に沁みた。 しかし空は美しく、半月が私を 見下ろしていた。 少し視線を上げて、大股で歩いてみた。 家々に咲いている花々を見ると、 冬でも力強く咲き誇っているものを見つける。 花の名前は分からないが、 白い花、ピンクの花等美しい。 これから自分がしようとしている愚行を 想うと、物凄く虚しさが身体中を包む。 長年続けてきた過食嘔吐という 症状は、昨日も述べたように簡単には 剥がれ落ちないものである。 その上、どんどん固形物を拒否し、 消化できなくなってきている。 消化を許せるのはホットミルクティや 栄養補給のためのトマトスープ、 お茶やお酒などの飲み物という 流動物に限られている。 そろそろ努力をして、低カロリーの 海藻サラダ位は食べて消化を許せるように なりたいと感じている。 子どもの頃から摂食障害を患う前まで、 どのようにして食事をしていたのか すっかり忘れてしまった。 その事に改めて気付くと、 どんどん抑うつ状態が酷くなる。 レストランで「美味しいね」と お腹一杯食べられていた頃の事や、 間食でお菓子をぽりぽりと食べられていた頃・・・ その頃は食べても胃に違和感は無かったし、 消化吸収について考えを巡らす事も無かった。 食べ過ぎてしまって後悔する事はあったけれど、 嘔吐しようなんて考えてもみなかった。 それが病気を罹患した事で、全て覆され 『食べる事=悪い事』 という式が出来上がってしまった。 TVで偶に、『大食い選手権』たるものを観ると、 目が釘付けになる。 幾ら私が過食症でも、あんなに食べられない。 その番組の裏側は知らないから、 もしかしたら何か裏でしているのかも 知れないが、黙々と大量の食べ物を口に運んで 胃に収めていき、限界を超えてまで頑張っている 人・・・特に女性を観ていると、驚愕の念を覚える。 その女性は勿論太っていない。 “食べても食べても太らない身体” 私はそれが羨ましいと感じてしまう。 健康的に「美味しい」と味わいながら 好きなだけ食べ物を食べて、 嘔吐なんてしなくて済む身体。 人体の脅威を感じる。 『食べること』を考え始めると、 どうしても抑うつ状態になってしまう。 何も食べたくないのに、身体は欲していないのに、 脳が食べ物を欲するのである。 限界まで食べ続けて排出する事。 私はいつまでこの様な行為を続けるのであろうか。 メリットよりもデメリットの方が大きい。 内臓へのダメージ、低血糖や低カリウム血症の発作、 精神的ダメージ・・・挙げればキリがない。 そんな中でも、私は生きている。 苦しい事ばかりがクローズアップされて うつ状態の時間が長くなってしまうが、 その苦しみの後に、DVD鑑賞等の楽しみが 待ち受けているから、死なないで頑張れるのかも 知れない。 生きていくという事は、辛苦や虚しさが付随してくる。 それは最早逃れようが無い。私は甘んじて その辛苦や哀しみ、虚しさを受け止めて過ごしている。 子どもの頃から気が休まることのなかった私は、 やっと今になって落ち着いた心でゆったり 過ごす事が出来ている。 摂食障害の症状は、並外れて苦しくて仕方ないが、 今の私には必要なものであり、また その苦しみを終えた後に楽しみとして音楽を聴いたり、 好きなDVDを観たりする慰みの時間を持つようにした。 勿論、「何もしたくない」という気持ちになる事もあるが、 私は自分の力の限り、精一杯生きていきたいと想う。 いつか、あんな苦しい時期もあったなと 笑顔で過ごせる日が来るまで・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.29 20:34:30
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