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2006.12.01
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そろそろ冬本番と言った所であろうか。

とても冷たい風が吹くようになった。

秋という季節は本当にあっという間に

過ぎ去ってしまう。

私はそれが少し侘しい。

八百屋にも冬のお野菜や果物が並び、

農家の家には渋柿が吊るされていて

干し柿を作っている。

お正月の頃には甘くて美味しい

ものに仕上がるのであろう。







何故かこの2~3日、

抑うつ感が心にこびり付いている。

自分の視点がどうしても、

過食嘔吐やその後の行動等

虚しい事にばかり集中してしまう

からであろう。

もっと視野を広げれば、母が温かく

見守っていてくれるし、

某サイトで好きな音楽と映像を

楽しむ事もある。

そしてつい最近購入したDVDを

観ていると癒される。







ここで気付いたのは、



『自分で自分を慰められている』



という事である。

病気の中には、治療をしても中々治癒しないものがある。

癌然り、心の病・脳の病然り。

しかし、『看護』は出来る。

『慰め』とは、人間の持つ“甘える事”等と

同じ意味を持つベーシックなものである。

それは、狭い領域に自分を留める事ではなく、

大きな意味がある。

自分で自分を慰められる様になる事は

治癒に近付くといった意味も持つ。



『自分を大事に出来る人は、人も大事に出来る』



という事は、事実である。そしてまた、



『自分を慰められないと人も慰められない』



という意味も持つ。







例えば、泣いてむずかる赤ちゃんに、

大人の言葉で

「大丈夫よ」

「そんなに泣かないで」

「もう、なんで泣くの?」

と言っても無意味である。

そこでは、

「よしよし、よしよし」

と抱き締めてあげる事が大切なのである。

つまり、大人の言葉では無意味なのである。

私たち摂食障害を患っている人に対しても

「そんなに食べるな」

「食べて吐いたら勿体無い」

「怠けるな」

なんて言葉は無意味であり、

ただただ、温かく見守って欲しいのである。

または、優しく接して欲しいと願っている。

上記に述べた「食べるな」とか「怠けるな」等は

自分でも重々承知の上なのである。

しかし病気であるが故に出来ないのである。

そんな時、やさしく温かい言葉で慰められたら、

心のぎすぎすした部分が少しは和らぐのでは

ないであろうか。







主治医に言われて、とても心に残った言葉がある。



「あなたは灰被りのシンデレラだね。でも王子は来ない。

 だから日本版で言うと鶴の恩返しのお鶴さんだよ。

 自分の身である羽を削り取り人前で何も食べず、

 素性を見せない。そして自分の身から折った羽根で

 織物を作り続ける悲恋物語を続けている。

 これは閉鎖的な世界と言う事だね」




と言うものであった。確かに私にはもう

苦しみの底にいる私を救う王子様なんて

やってこないであろう。

でも、明日への道は自分で切り拓く事は出来る。







摂食障害で、ずっとずっと痩せ続けたい、

痩せたいと言う気持ちは、時間を止めたいと想っているから

かも知れない。どうしても思春期になると、子どもを生む

体に変化していく為、どうしても体型が変わってしまう・・・

ふっくらとした形に。でも私はそれが怖かった。

太る事が物凄い恐怖であった。だからコントロールをして

痩せぎすな身体を維持しているのであろう。

思春期を迎える前の体型を求めて・・・。

しかし、嫌でも明日は来る。そして私は

摂食障害者として道を切り拓いて行き

轍を残す使命がある。

明日、明後日、明々後日という新しい自分と

出会う為に、ゆったりと心に余裕を持って

過ごしたいものである。





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Last updated  2006.12.01 20:41:54
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