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カテゴリ:想い
いつの間にか雨が降っていた。
天気予報では晴れとなっていたが 外れる事も良いであろう。 お陰でこころが瑞々しくなった。 雨音を聞いていると、 ぼんやりと力を抜いて リラックスできる。 でも、夜中の雨は少し 恐怖感を覚える。 母は既に眠っており 部屋で1人起きていると、 雨音が際立って感じられて 闇が襲ってきそうな感じが するのである。 母は今日、非常に慌しかったそうである。 なんと姪が鋏を使って 自分の髪をじょきじょき 切ってしまったのである。 所々坊主状態になっていて、 背中の真ん中まで綺麗に伸びていた 髪が、見るも無残な 状態になっていたのである。 姪はけろりとしていたそうであるが、 妹は非常に動揺して、 仕事中の母に泣きながら 電話をして、母は仕事を幾つか キャンセルして妹の所へ 駆けつけた。 部屋には切り刻んだ髪が 散らばっており、急いで 美容室へ妹と姪を連れて行ったと言う。 妹が眠っていた隙に、 姪は髪をじょっきじょっき 切ってしまったと言う。 妹の方が錯乱したように 泣きじゃくっていていた。 修復不可能と思えるほど あちらこちらが坊主のような 短さになっているので、 仕方が無いから、その部分は 刈り上げるようにして パンク風なヘアスタイルに 仕上がったらしい。 そう言えば、私も3歳くらいの頃、 鋏で自分の髪を切った事がある。 前髪をじょきじょき切っていたらしい。 ついでに眉毛も切ってしまっていたと言う。 その時の気持ちは、多分、 単に鋏を使うのが楽しくて 髪を切ってしまおうと想ったという 具合であろうか。 でも、無事どうにか収まって 良かったと感じる。 『食べる事』 最近は頓に苦しくて仕方なくて 哀しく虚しい想いをしている。 とても身体が怠いのに、 そして精神的にもぐったりしているのに、 食べずにはいられないのである。 また逆に「食べたくない!」という 想いも強く、いつまでもだらだらと 食事の時間を引き延ばし、 食べ始めるのは朝になってしまっている。 それが元でどんどん生活は不規則になり、 目が覚めるのは19時前になっている。 全てが自業自得であるが、 自分のこころが強く訴える 「寂しい」 「心細い」 「苦しい」 「哀しい」 「辛い」 「虚しい」 「不安だ」 と言った気持ちの数々を 昇華させる為に、私は食べるという 行為で代替させているのであろう。 上記に挙げた気持ちは、 時に涙となって蒸発していく事もある。 若しくは、母に抱き締められて 緩和している事もある。 けれども、大体は私1人で 食べて吐くと言う行為によって 誤魔化している毎日である。 ただ、強く感じるのは 「私は1人ではない」 と言う想いである。 日常、傍にいて私の味方となり 支えてくれる母には 本当に感謝している。 母が摂食障害やうつ病という 病気に対して少しずつ理解を 深めようとしている姿勢を 見せてくれているだけで 安心するし、 多分母は無理して理解しようと しているのではなくて、 自然に身体やこころで私の想いを 苦しみを感じ取ってくれているのであろう。 それを想うと、胸の辺りが温かくなる。 安心感を覚える。 病気と共に生きる事は 時に漠然とした得体の知れない 大きな不安に襲われるものである。 そして自分の想っている通りに 行動できない時は、パニックをも引き起こす。 そうなった状態で求めるのは、 『安心感を与えてくれる何か』 である。 それは、母が一緒に居てくれる事であったり、 主治医やカウンセラーとの対話の中で 一緒に困って下さり、そしてどうしたら良いのか 共に考えて話し合ったりして下さる事であろう。 この、 『共に』 と言う事が本当に大切なのである。 1人で孤独に苛まれ考え込んでいたら 何も良い事は浮かばない。 自傷に走りたくなったり、 逸脱行為に走ったり、 無茶なお酒の飲み方をしてしまったり するかも知れない。 以前の私がその様な状態であったから。 しかし、その頃の私と、今の私は 随分変わった。 不安は不安として受容して、 恐怖を包括する。 そう出来るようになったのは、 やはり周りの人々のお陰である。 先ずは、病気を病気として認めてもらうという 事から始めなければならない。 特に摂食障害は、 ただの食べ過ぎだとか、 もったいない事をする情けない人だとか、 そういった誤解を受けやすい。 しかし、違うのである。 罹患者は、ちゃんと3食きちんと食べて 適度な運動をして、普通に過ごしたいと 切実に願っているのである。 でもそれが出来ないのである。 この苦しみは、形容し難いものである。 気合で食べるのを我慢できるのなら 精神科医もカウンセラーも要らない。 食事に関して苦悩しているからこそ 精神科医に相談したり、カウンセラーと 問題について話し合ったりするのである。 だから、無闇に摂食障害を 患っている人々に対し 無責任な言動で胸を抉らないで欲しい。 健康な人々が考えている事は、 重々承知しているのであるから。 空が私の代わりに泣いている。 雨が降ると夜の闇は一段と深まる感じがする。 そうして私のこころも暗闇へと吸い込まれていく。 でも、私には『読書できる』という楽しみがあり、 『美味しいカクテルを作りたい』という想いと それを味わう気晴らしがある。 いつも何だか無理をしているような気も しないではないが、私は今生きている。 それだけで充分なのかも知れない。 欲張ったって良い事など無い。 足るを知り、自分の身の程を考えたい。 病気は一進一退を続けるが、 いつかまた歩き出す為に 英気を養っていたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.22 21:37:26
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