凍えたココロ

まだ、朝晩の空気は冷たく

清々しい。

早朝の静けさと

病院から漂う

朝食のにおいを感じながら

１人歩いていると、

この時間を独り占めしている

錯覚に陥る。

国道を通るのも

大型トラックやタクシーが多く

日常から少しだけ解き放たれている

感覚がある。







所が、コンビニから

帰ってきて暫くすると

静々とこころが沈みゆくのを

痛感した。

いつもと代わり映えの無い日々、行動。

それらが虚しさを喚起して

苦しみをもたらす。

食べたくないし、食べ物を見ると

吐き気さえ催してしまうのに

私は食べずにいられない。

全てを放棄したくなるような

投げやりな気持ちになる。

生きていて何になるのであろうかという

命題がこころに押し寄せる。

誰とも話す気も起きず、

この２～３日は母とも余り会話していない。

そうやってどんどん自分の殻へ閉じ篭る。







眠る事で外界とのアクセスを拒否している。

眠っている時だけは楽であるから。

『夢』というこころが自在な状態に

潜む事が出来るからであろうか。

でも、それでは何の進歩も無い。

何も生まれない。

病気が悪化していくのを、唯、

指をくわえて傍観しているようなものである。







しかし私は、積極的になれない。

何故なら

生きている事に辟易して疲れてしまったからである。

勿論、動き出したいとも想っている。

けれども私のこころは頑なで

固まったまま『変化』を恐れている。







今、この瞬間も

「食べたくない」「沢山食べて吐きたい」

というたった２つの想いに束縛されている。

雁字搦めになった私の精神･･･。

そして信頼している主治医や

カウンセラーから見放されてしまうのでは

ないかといった大きな不安や恐怖。

何も出来ない私は、膝を抱えたまま

只管一点を見つめている。

今はまだ、休んでいるのが良いのかもしれない。

たっぷり睡眠をとって

ゆったりと過ごすのが必要だと感じる。







久し振りに、過食と嘔吐が１回で

済んだ。

「食べなければ！」

と想う前に眠りに就けたのである。

普段は、寝付きが悪い為に

惰性で過食へと流れてしまう。

しかし今日は眠る前

大好きな『ブラッ○ジャック』の漫画を

読んでいた為、すうっと眠りに落ちた。

そして目が覚めたのは１８時半であった。

まだまだ眠気はあるものの、

久し振りにスーパーで買い物をして

コンビニで食べ物を購入する値段で

倍の量、食べ物を入手できたので

これで良かったのだとも想っている。

本当は買い置きをしてしまうと

２回目、３回目と食事の回数が増えて

苦しい目を見る事になるのであるが、

無いよりはあった方が落ち着くのである。







此処の所、胃痛が激しく

治療途中のまま放置している

親不知が物凄く痛む。

そして肩がぱんぱんに張っていて

背中の筋も解さないと痛み続ける。

何とか柔軟体操をする事で

一時的に痛みを和らげる事は

出来るが、眠りから目覚めるとまた、

痛みが其処彼処で発生して

辛い想いをしている。

だから、痛みも感じない世界

つまり眠りの世界にずっといたいと

考えてしまうのかも知れない。







抑うつ状態が酷い時は、

過食と嘔吐の回数が何故か増える。

そして、いつまでも昏々と眠り続ける。

その点、今日は１８時半にはぱっちり

目が覚めたので、少し精神的に

落ち着いているのかもしれない。

また、気分が落ち過ぎている時は、

発泡酒も煙草も美味しいと感じられない。

唯の苦いアルコール炭酸水と

呼吸を苦しめる煙に豹変する。

今は、美味しく発泡酒を飲み、

ゆっくりと紫煙を燻らせて

ぼんやりできる。

本当に静かにこころが堕ちつつあるけれど、

きちんとお薬を服用して

落ち着いて過ごす事ができれば、

幾分楽になれる。

自責の念に駆られる事が多い昨今、

リラックスして過ごせるような方法を

新たに見つけ出すのも大切かも知れない。







今はこの一瞬一瞬を大切にしたい。

今と言う時間は８秒で過去に変わって

しまうのであるから。

今、自分に何が出来るのか、

そしてどんな生産的なことが出来るのか

考えていきたいものである。

無理矢理、『過食と嘔吐』を止める事は

困難で苦しいものであるが、

少しでも努力して回数だけでも減らしたい。

何か目標を携えていた方が、生き易い。

沈んでしまうこころを留まらせる術は

分からないが、少しでも自然に過ごせたらと

想っている。