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凍えたココロ

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2007.07.23
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カテゴリ:抑うつ感
眠りから醒めた時、

今日こそは

外出できるかもしれないと

想った。

しかし、お昼まで

時間が余っていたので

もう一度横たわったのが

過誤であった・・・。







結局、祖母の家には

行けなかった。

早く起き上がり

支度をしようと想っても

金縛り状態で

動けなかった。

「行けるかも知れない。」

という想いは一瞬にして

砕かれた。





約束を守れない

自分が大嫌いだ。


沸々と自分への怒りが

湧いてきた。

なんて駄目な人間なんだろう。

祖母も楽しみにしていてくれたのに。

電話で明日は必ず行くと

話した。

明日なら母もお休みであるから

一緒に行けるので

心強い。







ここまで

自分の事を

嫌悪したのは

久し振りである。

己が憎くて憎くて

仕方が無くて

その想いばかりが

身体中に蔓延っていた。

祖母に寂しい想いを

させてしまった自分。

罪は贖わねばならない。

カクテルを作る時

いつも市販の氷を

アイスピックで

砕いている。

私は今日、氷を砕いている時

誤って掌を刺した。

痛みが走った。

「これしかない。」

と想った。







徐にアイスピックを

手首にあてがった。

少し力を入れて

皮膚に食い込ませた。

ちくりとする痛みは

余りにも貧弱なもので

ただ、刺した所が

蚯蚓腫れになっただけであった。

そして私は母の部屋へ行き、

カミソリを1本拝借した。

もうこれしかないと

頭の中は一杯であった。

消毒液を用意して

剃刀の刃を手首に押し当て

1cmだけ切った。

小さい傷なので

以前私が頻繁に自傷をしていた

頃に比べると

なんて事ない傷であるが、

懐かしい痛みを感じた。

絆創膏で傷を隠せるよう

狭く、深く傷付けた。







「切ろう。」

と決断した時、

熱いものが身体中を

駆け巡る。

震える手で、場所を決めて

想いを込めながら切った。

そうしたら、スッとした。

自分に対する怒りや

腹立たしさ、情けなさ等を

全て手首にぶつけた。

結局傷跡は6箇所になった。

1箇所、中々血が止まらなかったけれど

自己満足は承知の上で

罪を贖えた気がした。

やっと気持ちを切り換えて

明日は母と一緒に

祖母の家に行こうと

前向きになれた。







しかし、季節は夏。

絆創膏は余りにも目立った。

母に見つかった。

長袖のシャツを羽織っていたが、

ふと手を伸ばしたときに

絆創膏が見えたらしい。

「また切ってしもうたん?

 お願いやけん、もうやめて。

 自分を傷付けないで。

 でも苦しかったんやね・・・。」


と傷がある部分を

優しく撫でてくれた。

私は結局、母までも

哀しませてしまった。

自分に対する“怒り”でも

もっと別の方法で

解決させる術はあった筈である。

でも私は、罪の意識が強かったから

己を傷付けた。

強いお酒をあおり、強い煙草を吸った。

自堕落な自分。

自分が生きていることに対して

大きな疑問が膨らんでいく。

でも、自傷した事で

幾分、こころは落ち着いた。

それは否めない。

けれど、この行為は

母を哀しい気持ちにさせる事を

改めて痛感した。

出来る限り、やらないようにしたい。








時間は遡って自傷後は

呆然と過ごした。

黙々と過食をして嘔吐をした。

食器などの後片付けをして

クーラーが効いている部屋で

横たわった。

物凄く寂しかった。

心細かった。

哀しくて涙が出た。

私は只管、母が帰ってくるのを

待っていた。

車のエンジンの音が聞こえると

母かもしれないと

少し浮上したが、

違っていて落胆した。

次第に呼吸が儘ならなくなり

動悸が激しくなった。

PDの前兆だと

気付いたので呼吸を必死で

整えた。








幾分落ち着いた後、

シャワーを浴びようとしたら

物凄い胃痛に襲われた。

悩み過ぎると、いつも

胃痛が現れる。

我慢しながらシャワーを浴びて

ぐったりして横たわった。

その姿勢のまま

胃潰瘍の漢方薬と

日中の抗うつ剤と

メジャートランキライザー

抗てんかん剤が調合されている

お薬を服用した。

スーパーへ行く時間が迫ったので

冷や汗を流しながら

胃に手を当てて

ゆっくり歩いていった。

まだ不安感が酷かったので

抗不安薬を2錠、

がりりと噛んでおいた。

次第に眠気が訪れ

気分も楽になった。

スーパーで母と落ち合った時、

漸くこころから安堵した。

そして母とお喋りを

している内に、

あれほど

「もう消えてしまいたい。

 私は何処までも駄目な人間だ。

 生きていても仕方ないんだ。」


と強く想っていたのが

何処かへ吹き飛んでいた。

自分にとって、母がどれだけ

大きな存在かという事を

改めて実感した。








絆創膏を貼っている

傷口は、

時々開くので

血が滲み痛みが走る。

贖罪だと私は受け止めている。

でも、これからは

もしも前向きに進みたいのであれば

自傷以外の何かで

“怒り”を昇華できるように

しなければならない。

そのための努力は

惜しまないようにしたい。







明日は先ず、視力が落ちたので

新しい眼鏡を購入する予定である。

安く購入できる店が増えたので

嬉しい。

その後、祖母の家へ向かい、

一緒に大阪へ行く為の

洋服を購入する予定である。

ブランドには興味がないので、

安くてシンプルで好きなデザインのものを

探すのが楽しみである。

“過食と嘔吐”が邪魔しない事を

祈りつつ、

明日という日を迎えたいものである。





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Last updated  2007.07.23 21:44:53
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