191649 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

凍えたココロ

凍えたココロ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

wwナノww

wwナノww

Calendar

Favorite Blog

【重要なお知らせ】I… 楽天ブログスタッフさん

血痕と脳内嘔吐。 -秋羅-さん
べーぐるまにあ。 158号さん
ラクに生きよう♪ キラキラminamiさん
とりあえず日記 kaxukoさん

Freepage List

Headline News

2008.06.12
XML
カテゴリ:無力感

午前4時。

雨が落ちてくる。

空が、私の代わりに泣いている。







疲れてしまった。

もう言葉も出ないほど。

哀しくて堪らない。

それは言葉にならないほど。

私はそれでも生きなければならなくて、

“生きる”という事が

こんな荷までも残酷だという事実を

改めて感じている。







祖父は、少しずつ快復の兆しを見せている。

看護師さんの介助により

車椅子に乗る事ができるようになった。

また、ベッドの上の食事から、

車椅子に乗って食事室へ行き、

そこでまだゼラチン食ではあるけれど、

食事をしている。

時には、動く方の左手を使い

スプーンで自分の口に重湯などを運んでいる。

言葉を失った祖父。

右半身の自由を失った祖父。

けれども、一生懸命生きようとしている。

認知症ではあるけれど、

祖母が近くに居るとそれが分かるようで、

食事室に行っても祖母を探してきょろきょろしている。

少し前まで、ずっと眠ってばかりいたので

随分身体とこころが動き始めている感じがする。







それなのに、私は希死念慮で覆われている。

主治医は、

「家族は何も出来ないから、無力感を覚え

 疲れるのは当たり前だよ。

 でも、あなたはおじいさんの傍に居たいと想っている、

 その気持ちを大切にしたら良い」


という意味のことをお手紙に書いて下さっていてた。

しかし、今の私は毎日祖父の所へ行く事が出来なくなっている。

自分の無力さに苛立ち、腹が立ち、

兎に角自分を傷つける・・・自傷をする事ばかりが

頭を過ぎる。

“辛いのは、家族みんな一緒”

それは分かっているけれど、

余りにも理不尽な病・・・

5年ほど前も脳出血で倒れ、それで認知症となり

あんなに矍鑠としていた祖父が変わってしまった・・・


それだけでも物凄いショックを受けたのに、

その上、右半身の自由を奪い、言葉までも奪ってしまった

この脳卒中という病が本当に恨めしい。







認知症になった祖父とは、祖父自身の“素”の魂と

接しているような感じがした。

10秒経つと、それまでの事を忘れてしまう。

けれども、遠い過去の事は覚えていて、

船乗り時代のお話を私は楽しみに聴いていた。

最近は、戦時中よく唄っていた歌を、聴いていた。

それらの事が、全て不可能となった。

哀しいとか、辛いとか

そんな言葉では言い尽くせないほど

こころに痛みが走る。

ひ孫と遊ぶ祖父の姿は、両者とも無邪気で

本当に微笑ましかった。

けれども、もう、その姿も見られない。

ひ孫の名を呼ぶ祖父を、

私の名を呼ぶ祖父も、

もう、見られない。







人間は、生まれた時点で死に向かって生きている。

それは重々承知している。

祖父もまた、死へと一歩一歩と近付いている。

だけど私は、大好きで大切な人が

死んでしまう事・・・それをまだ受け容れられない。

そんな光景を見るより先に、

私は先に消えてしまいたいと願ってしまう。

しかし、母より先に死んでしまうという事は、

病気を患って迷惑をかけている事よりも

遥かに親不孝であると気付いた。

気付かなければ良かった。

何事にも、順番がある・・・

祖父や祖母、親が先に死んでしまうのが

当たり前だという、

そんな事、無視してしまいたいのに

出来ない。

けれども、私の中では日々自分を壊すような

自傷願望が膨らんでいる。

あの頃のように、

毎日手首を切り裂く情景が浮かんでは沈む。

私には、それさえも赦されていないので

必死に我慢しているが、

日々膨らむこの想いは、いつ爆発するか自分でも分からない。







金曜日、病院側が告げた2週間という

入院期間の終わりを迎える。

まだまだ、祖父は普通食を食べられないし、

ベッドの中で姿勢は少し変えられるものの、

喉に絡まったタンを吐き出すことは出来ない。

看護師さんに吸引してもらわなければならない状態である。

1日、眠っている時間の方が多い。

母が、ホームヘルパーとして働いているので、

この先どうすれば良いのか相談相手がいるという事だけが

救いである。

しかし、今まで通りには過ごせない。

私は、祖父が倒れるまで現実と

少し離れた所で生きていた。

それが突然、現実に引き戻され、現実の時間で生きている内に

私は体調を崩した。

微熱が此処の所ずっと続いていて、

空咳が止まらなくなっている。

なので、毎日祖父のところへ行きたくても行けない

ジレンマが、悔しさが、病症を酷くして

過食と嘔吐も、強迫性障害も、バイポーラも

強く現れている。

祖父が、私を見て微笑んでくれるだけで

私はホッとする。

とても、嬉しい気持ちになる。

その想いを大切にして、過ごしたい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.06.12 04:37:25
[無力感] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X