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凍えたココロ

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2008.06.29
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カテゴリ:抑うつ感

夕暮れ時、

やっと涼しい風が吹く。

昼間の蒸し暑さを想うと、

夏の到来を感じる。

暑い季節は、いつまでも好きになれない。







雨が降れば、蛙の合唱が聞こえる。

この土地に引っ越してきた頃より

田んぼは減ってしまったけれど、

水田で風にそよぐ青々とした稲や

そこで啼く蛙たちが

否応無しに季節を告げている。

地面を叩く雨音と

蛙たちの啼く声が耳に響くと

何故か切なくなる。







最近、物凄い不安感に襲われることが多い。

それは、

“何か取り返しのつかない事をしている”

という感覚を伴ったものである。

その“何か”とは

“時間”だろうと気付いている。

いつも祖父や祖母の傍に居たいと想うのに、

身体が想うように動かなくて

それが出来ない。

祖父が生きている時間は、明確なほどに

少なくなってきているというのに、

私は、その時間を共有できていない。

そう。

「祖父との時間を少しでも長く共有したい」

とこころから望んでいるのに、

それが出来ない自分が情けなく、悔しい。

病気の症状が酷く出ているから

困難であるという理由はあれども、

病気の所為にしたくない。

なのに、身体が動かない。

アンビバレンスな状態に、疲れ始めている。







今週の火曜日こそは、祖父の所へ行きたい。

祖母にも、会いたい。

祖母も時々、夜中に胸騒ぎがして目が覚めてしまうという。

「おとうさんに何かあったのでは」

その想いで、寝付けなくなると言っていた。

祖父が入院している病院が、

私が住んでいる所からとても遠い所となってしまったため、

容易に行く事が出来なくなった。

車や原付の運転免許書さえ取得していたら、

こんな事で悩む事はなかったはずだと想うと、

病気で動けなくなった自分が本当に恨めしい。







全てが、億劫だと感じる。

何もしたくない。

ずっとずっと、眠っていたい。

過食と嘔吐は、無理矢理している。

食べるものを用意した時点で、もう気分が悪くて

食べる気なんて失せているのに、

何故か吐き気を再度催すまで食べ続ける。

気分が悪くなる頃、また怠い気分になり、

吐く事さえ億劫に想う。

でも、太るという事が何よりも怖いから

必死に自分を衝き動かして

胃の中を空っぽにする努力をする。

無駄な、努力を。

もう、疲れてしまった。







徒労感ばかりが襲ってくる。

生きている事自体に、疲れた。

ただ、それだけである。


けれども、生きなければならない。

こころの糸は、ピンと緊張しきっていて

いつ切れてしまうか分からない。

ゆったりと過ごせる時間など無い。

睡眠は、全てに疲れきり、

お薬を服用する事によって

やっと得られる。ほんの少しだけ。

訳の分からない恐怖感と、

これからもまた、共に過ごすのだろう。

両手から溢れ、零れ落ちる

取り返しのつかない何かに、

痛みを感じながら。





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Last updated  2008.06.29 21:46:33
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