カテゴリ:DIARY
車に揺られ向かうは専門店。
階段を上り店に入るとそこは閑散としていて生臭い。 入口付近にはうにょうにょと蠢く生物。絶対に日常生活では遭遇しないであろう世界の生き物達を遠目に見ながら向かうは陳列棚。 同じような商品が永遠と並べられてはいるが、広い店内に客の姿はほとんど見当たらない。平日の昼間から客が集まるところではなさそうだ。きっと週末や休日には期待に胸膨らませた客がひしめくのであろう。 類似した商品を手に取って見ては戻しを繰り返した。なんせ初めての僕にはなにが良くて何がダメなのかさっぱり解らない。小さい頃の経験はほとんど活かされてこない。小学生時代には没頭して多少詳しかったが、土俵が違うだけでここまで違うのもかと感じた。 結局は友人の見よう見まねで商品を手に取る。何をチョイスするべきか全くわからず勉強不足が悔やまれた瞬間だ。でもある商品の商品名に心打たれた。 その商品名はズバリ「ボウズ逃れ」。まんまと商品戦略にハマってしまった一人である。商品名など全くあてにならないことなど百も承知なのに、やはり人というものはオイシイ話しに弱いようだ。 一通り道具を揃えて向かったのは、入口付近の名前は聞いたことあるが未知の生物達の巣窟だ。海老の類であろう容姿をした「オキアミ」という塊と、パックに入った無数の長い体を互いに絡ませて蠢く生物の塊を手に入れた。 ミミズとムカデを足して2で割ったような生き物。こんなもんを好き好んで食べる魚と言うものの気持ちが知りたいものだ。俺は100万詰まれても食える気がしない。でもこれを針の先につけるだけで、美味しい魚たちが釣れるのだからおもしろい。 全ての準備を整え、翌日の目的地千葉県館山近くの漁港へと深夜の国道を直走るのであった。 ~つづく~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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