カテゴリ:DIARY
「さてさてワシが誰かわかるかの?」 「ワシの横姿でわかったそこのお前!」 「なかなか鋭いのぅ。見込みあるぞい。」 「まぁ普通はこれじゃわからないだろうからな。」 「ちょっと恥ずかしいがワシの仮の姿をみせようじゃないか。」 「ほれっ」 「どうじゃ?」 「若かりしきワシの姿じゃ」 「なかなかイケてるのう」 「皆の衆これでもうワシが誰かわかったじゃろ?」 「なになに?」 「ただの間抜けな顔した怪獣だって!?」 「誰だそこで笑った奴!」 「人様の姿みて笑うなんて失礼極まりないぞい!」 「何?お前は人じゃないって!?」 「そんなことはどうでもよい」 「ちゃちゃを入れるな」 「人でもないかもしれんが怪獣でもないわい!」 「もう埒が明かないからワシの完成形の姿を見せてやろうじゃないか」 「特別にじゃぞ」 「みんなには秘密じゃぞい」 「じゃあちょとだけ」 「サービスショットじゃ」 「どうじゃ!!」 「このベストアングル!」 「そしてこの凛々しい姿」 「もう、カッチカチやぞ」 「カッチカチ」 「泣く子も黙っちまうわな」 「なに?」 「誰ださっきと変わってないとぬかす輩は」 「見てみろこのこんがり焼けた肌」 「渋谷のギャルも真っ青じゃ」 「それにこのキュートな瞳と可愛らしいお鼻」 「世の女子高生は黙っとらんじゃろうな」 「それとちょっとまがっとるが立派なキバ」 「これ見て笑うもんなら威嚇しちゃる」 「誰じゃまだそこで笑ってる奴は!」 「角だってあるんじゃぞい」 「この角と牙でお前なんて一殺…」 「なに?その足で良く立てるだと…」 「く・・・」 「こうなったのも全て」 「全て…」 「ワシを創った」 「ちょっと不器用で偏屈なセンスを持ったご主人様のせいじゃ!」 「あれはちょうど一月ほど前」 「ワシはこの地でこんな醜い姿に生まれてきたのじゃ」 「でもワシは醜いからって後悔なんぞしとらんぞ」 「だってさ」 「ワシの…」 「ワシの顔って」 「あいきょうあるじゃろ!?」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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