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カテゴリ:生きること、自然、そして、環境
夕張の中心部から少し南に行った、清水沢という所にある「手織り工房レラ」に伺った。
ここでは、支援と必要とする方々が、さをり織りや様々なアートワークをしている。 いまここでは、6月30日から7月1日に行われる野外コンサート「キュー・ミュージック・ジャンボリー in 夕張」でイベントを盛り上げるためのグッズを製作しているのです。 それはなぜ、ここで、そのような事をしているのでしょうか。 みなさんもご存じの通り、夕張市は財政破綻をし、只今、大リストラ中です。いの一環で福祉予算を削減したのですが、真っ先に削減の対象として選ばれたのが、少数派であり支援を必要とする知的障害者と呼ばれる方たちでした。 それ以外にも、困った問題があり。障害者自立支援法という名前はいいけど実情にそぐわない法律が出来てしまったため、小さくてもちゃんとやっていこうという施設は支援の対象ではなくなるなど、制度の狭間にはまってしまい、小規模な施設では経済的に支援が必要な人に必要な支援を施しにくくなりました。そんな厳しい環境の中、自分たちの理想の仲間と過ごせる施設にしようと「手織り工房レラ」のある清水沢学園は様々な模索をしていました。 そんなとき、今回のキュー・ミュージック・ジャンボリー in 夕張に出演するあるミュージシャンが「手織り工房レラ」の存在を知り、現地に行き、何か出来ないとか思い様々なアクションをはじめました。 彼はその活動の一つとして、自らのブログにさをり織りを作るための糸が足りないと書いたそうです。すると、日本全国50名の方から糸が届きました。中には10年ぐらい寝かせていた思い出のあるドイツ製の毛糸などもありました。 また、いままで「手織り工房レラ」には看板が無かったということで、そのミュージシャンが手作りで看板を作りました。 手織り工房レラの看板 看板が出来た頃から、そのミュージシャンのファンが夕張を訪れるようになりました。 ファンには、大きく二つのタイプがあり。工房を遠巻きに見て看板だけを撮影して帰っていく人と、工房に入ってきて工房のことを聞くなど関わりを持とうとする人たちがいました。 そして、関わりを持とうとした方は、工房で支援を必要とする仲間が一生懸命にさをり織りを作る姿を見て、不思議と癒されて帰って行くのだそうです。正確に言うと、支援が必要な仲間を支援をする仲間が共に作り出した創造的な空間に癒されているのでしょう。 さをり織りをしている支援が必要な仲間たち 現在8名の仲間がさをり織りを作っている 手仕事をする手は、それだけで芸術だ 癒された方の中には、自らも支援をする仲間になりたいと思う方も現れ出しました。 4月の終わり頃、そのミュージシャンが、キュー・ミュージック・ジャンボリー in 夕張に出演する事が決まる。「手織り工房レラ」では、自分たちが出来る方法で、そのミュージシャンを応援できないかと考え出しました。 それから、いろんなアイデアを出し合っていた5月中旬。東京の代々木公園で行われたタイフェスティバル2007にゲスト出演していたタイの人気グループ「モダンドッグ」の応援グッズとして、タイ南部のパンガー県の津波復興住宅で作ったさをり織りのリストバンドを販売したとの情報を某ブログで知り、自分たちもコンサートを盛り上げるためのリストバンドを自分たちのさをり織りで作る事を決めました。 そうです。 タイの津波被災地で考えられたアイデアと復活パワーが何千キロを越えて北海道の夕張に伝わったのです。 さをり織りは、日本で生まれた織物でJICAの支援などもあり、タイの施設などでも少しずつ作り出していました。それが2004年に襲った津波の心のケアのためにパンガー県でさをり織りを始めたのです。さをり織りは手織りのため、30センチ織るのにも数時間を要するため、自立支援のために販売しようとした場合、単価が高くなり売れにくいという問題がありました。そこで価格を抑えるため、布を小さく切りリストバンドなどを作ったことから売れ始め。仕事をする事による心のケアだけでなく被災者の収入確保にも役立つようになった。 モダンドッグのPodは津波の支援の活動をしていたのだが、リストバンドの事を知りモダンドッグのロゴ入りリストバンドの製作を発注した。 参考 タイフェスティバル2007 モダンドッグのリストバンドの記事 「手織り工房レラ」では、50名の方から贈られた糸を、8名の支援を必要とする仲間たちが丹念に手織りをし、支援が必要な仲間が出来ない製品加工の作業を「手織り工房レラ」を訪れた方を中心とした全国の支援をする仲間が手伝うなどをして、いま、リストバンドが急ピッチで出来上がりつつあります。 出来上がってきて検品を待つリストバンド このリストバンドは、キュー・ミュージック・ジャンボリー in 夕張の会場内「手織り工房レラ」ブースで限定1000本販売されます。 タイの津波被災地の復活パワーを受け継ぎ、様々な人々のやさしさで織りなされた、夕張の「手織り工房レラ」のリストバンドを是非手にして下さい。 きっとあなたもやさしくなれます。 余談ですが・・・ タイの人気ミュージシャンと日本の人気ミュージシャンとのシンクロという事が起きているわけですが。 モダンドッグは、もう1ヶ月早く知っていれば、夕張のコンサートに出たかったとのことです。ただ、これだけは時間のイタズラで、そう上手いことはいきません。 そのうち、夕張の仲間の元に行くんじゃないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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