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テーマ:ニュース(100168)
カテゴリ:生きること、自然、そして、環境
昨年は食品偽装が話題になりましたが。もっとすごい偽装が発覚しました。
それは「偽装年賀はがき」です。 【偽装】年賀状の再生紙はがき、古紙はわずか1% 環境に配慮し、古い紙=古紙の配合率を40%と定めて日本郵政が販売している年賀はがきに、実際には古紙が1%から5%しか入れられていないことが、JNNの調べで明らかになりました。メーカーの日本製紙もこの事実を認めています。 現在販売され、流通している年賀はがきで、「再生紙はがき」と明記されているものについて、日本郵政は、古紙40%配合の紙を使うと定めています。 しかしJNNが、去年11月1日に全国で発売された年賀はがきを独自に分析したところ、実際には40%を著しく下回る、わずか1%程度の古紙しか使われていないという結果が出ました。 極端に低い古紙配合率は再生紙の“偽装”とも受け取られかねないものですが、取材に対し日本製紙は、古紙の配合率が実際には1%から5%であると認め、その理由として「ある種の古紙やそれに付随する物の中には、再生紙の品質に問題を生じさせるものがあるため、低い配合率になった」と説明しています。 (2008年1月8日 TBS JNNニュースから) インターネットの普及や虚礼廃止で減少していた年賀状が、今年は久しぶりに増加したとのことですが。その分、この問題は大きいと思います。 しかも、最大で表示の量に対して12.5%、最も低いもので2.5%しか再生紙が使われていなかったのですから呆れます。 この数字を、具体的に体感できるように別の例で書くと。 清涼飲料水で例えると、オレンジ40%なら、すっきりとした味わいという感じですが。1パーセントとか5パーセントというのは、香りがつくだけでほとんど水。いいとこ香料を入れて「みかん水」とか、シトラス入りのミネラルウォーターです。 両方ともかんきつ系のラベル表示をしてますが。 この差は大きいです。 もし、オレンジ40%と書かれている清涼飲料水を買ってみたら、実際は中身が「みかん水」だと知ったら、買った人は怒りますよね。 年賀はがきの発売が11/1ですから、発注は民営化される前に行われていたはずです。だから、国も馬鹿にされたようなものです。 しかも、民営化の準備のために、利益を上げようと無理な単価を押しつけた結果として偽装が行われたのなら、受けた方も悪いのですが、発注者である日本郵政にも無理な価格設定をしたため責任が生じるものと思われます。 また年賀はがきを受注した「日本製紙」という会社は、オーストラリアのタスマニア原生林から伐採された木を使っているということで悪名が高いのですが。 偽装されたその分は、原生林が伐採されたと思うとぞっとします。 今回の件で、役所や、いろんな企業が環境報告書などに使っているリサイクルペーパーにも、疑念が広がる可能性が出てきました。 偽装の問題はどこまで広がるか・・・ ちなみに・・・・ 年賀状が、増加した理由は、坂本龍一など有名人を起用したCMもありますが。 私は定年を迎えた団塊の世代が、退職したなどで余暇時間が増えたり、会社のつながりから個人のつながりに移行したり、再就職や異動により挨拶をする機会が増えたということなどが、年賀状を出したのが主な原因なのではないかと推測しています。 また、ビジネスのスピードが速くなり、企業の組織変革が行われているため、人の移動が多く、トレースをするためのツールとして年賀状が見直され出したという面もあるように思います。 おまけ 今回の件が大きな問題となると、宮城球場にも影響するかも・・・ 人材派遣のフルキャストが偽装派遣などで処分を受けたために宮城球場の「フルキャストスタジアム」の命名権を辞退したことに引き続き、「日本製紙クリネックススタジアム宮城」という名前も偽装という不祥事で消えるかもしれません。 追記 この記事を書いたあと、すごい勢いで、製紙会社、印刷会社、印刷商材を扱う商社からのそれぞれ複数社のアクセスがありました。 見に来てくださってありがとうございます。 アクセス状況があまりに露骨なので、業界内での公然の秘密が一般に暴かれたとか、そういう相当業界として痛い出来事という可能性を感じました。 また、新聞社との関係が一番弱いキー局のTBSが報じたということは、紙媒体である新聞という報道機関は何らかの形で圧力をかけられていた可能性があると思われます。 実はとても根の深い事件かもしれません。 今後、真相の究明がどうなり、どのように報じられるか、モニタリングしていく必要があると感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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