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碁法の谷の庵にて

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2017年11月27日
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テーマ:ニュース(100214)
カテゴリ:カテゴリ未分類
沖縄の地方紙である琉球新報で,アメリカ人被告人の黙秘権行使が社説で批判されました。
 これに対して,沖縄弁護士会が再検討を求める事態になりました。

沖縄弁護士会の声明

琉球新報の社説


 これと似たような事態は,平成10年に起こっています。
 和歌山カレー事件で被告人が黙秘戦術を行使する弁護活動を行った際,産経抄において弁護人批判が展開され,これに対して和歌山県弁護士会がミスリードであるとして申し入れを行っていました。

 ​和歌山県弁護士会の申入

(当時の産経抄は見当たらず)

 私は,いずれの件についても弁護士会側の言い分が正論であるという認識でいます。人権意識の欠如が黙秘の理由と言い出すに至っては鏡見て言えと言いたくなりました。
 黙秘権保障すらしない国の刑事手続に自国民を晒せるか!とアメリカ政府が考えるのも当たり前の話(アメリカ国内なら黙秘が批判されないか、と言うとそんなこともないでしょうが)で,日米地位協定の今後にすら悪影響を及ぼす社説であると考えます。

 ただ,今回の件についてみると,黙秘権行使について「黙秘権行使は当然の権利,非難する社説がおかしい」と言う意見が多いように思います。
 他方で,和歌山カレー事件の時は,記憶頼りではありますが弁護士会に対する批判的な意見が多く,産経抄への批判的な意見は少なかったと記憶しています。

 両方とも似たような事態なのですが,なぜこちらの件では弁護士会が支持され,カレー事件では産経抄が支持されていたのでしょう?
 
 
 私の支持不支持に関する認識が間違っているのでしょうか?
 カレー事件から20年近くたって,黙秘権の重要性が世間に浸透してきたということでしょうか?



 検索してみる中で,今回の社説に対して「沖縄県民全体」や「沖縄の基地問題を扱っている人々全体」を批判するような意見がしばしば一緒に引っかかるのが気になりました。
 当の琉球新報についてはともかくとして,沖縄県民全体について批判するならもはやヘイトスピーチでしょうし,そうでなくとも基地問題に絡めた琉球新報以外への批判はあまりにも強引な主張ではないでしょうか?





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最終更新日  2017年11月27日 12時00分21秒
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