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カテゴリ:棋譜(プロ)
第2回大和証券杯ネット囲碁グランドチャンピオン戦決勝について、プロの感想等を少しご紹
介しようと思う。 黒が8と打った場面、小林覚九段が白Aと切る手についてコメントしている中、首藤六段は 白9と打った。 小林九段によれば「堂々とした手だが、明らかに黒にポイントを上げられている」とのこと。 白11と構えても、黒14と荒らされて大きくはまとまらない。 羽根本因坊の感想でも、黒が打ちやすいとの声があった。 そしてこれが問題の場面。 井山八段は黒1と左下を渡ったのだが、白2から首藤六段の猛攻が始まった。 局後の井山八段の感想によれば、手を抜いても白△が取れていると錯覚していたらしい。 左下を渡った手では、黒1と手を入れておくのだったとのこと。 これでこの一団は安泰であり、黒は地が多く優勢だった。 続いて黒1と覗いたあたり、白の逸機だったらしい。 白2、黒3となった時、首藤六段は白4と半分取るのでも良いという手を打った。 そして黒5、白6となり黒△の20子を白は取ったのだが、井山八段の感想では、白4で5と ノビられたら死んでいたのではないか、とのことだった。また、首藤六段も、黒△を取っても 負けているのなら、全部取りにいくしかなかったと話していた。 なお、鄭メイコウ九段の話では、前図の黒1に対しては白1、3と打つ手があったらしい。 黒全滅である。 そして終盤。 形勢はかなり細かい状況らしかったが、この辺りで目算をした羽根本因坊によれば、白の半目 勝ちに乗りたいということだった。 羽根本因坊によれば、白は上辺Aとハネ、下辺Bのコウを争うことになるのではないかとのこ とだった。井山八段も首藤六段も計算に明るいので、もし首藤六段がAとハネないでCと抜く なら、白が良いということだろう、とのことだった。 黒1に続いて、白はコウ材となるようなところも決めて白16と抜いた。 羽根本因坊の話の後だったので会場ではどよめきが起きたのだが、黒が上辺17に打って、黒 の半目勝ちが決まったようだ。白は上辺をハネないといけなかったらしい。 局後の感想を聞いた限りでは、首藤六段は黒20子を取って良くなったと思っていた節があり 計算ができていたわけではなかったようだ。 首藤六段にとっては残念な一局だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.21 23:10:14
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