カテゴリ:真空管
6G6Gという真空管を紹介します。
手持ちはRCAとNUです。 RCAは楕円プレート。NUは円形です。 この違いが特性に出るのか気になります。 細いカソードの中心にヒーターが収まっています。 見た目は一寸(いや、かなり)ショボいです。(笑) それもそのはず、なんとヒーターは6.3V0.15Aです。 EL34が6.3V1.5Aなので10分の1です。 勿論、プレート損失も低く、プレート損失が2.75W、スクリーングリッド損失が0.75Wです。 因みに規格は真空管(Electron tube) 規格表データベース「6G6G」が参考になります。(三結特性のデータもあります) ではetracerで特性を測定してみましょう。 【RCA 1本目】 三結 Ep=180V Eg1=-11.5V Ip+Ig2=12.02mA Ig2=1.83mA rp=4574Ω gm=2158μS μ=9.9V/V 五結 Ep=180V Eg2=150V Eg1=-8.2V Ip=10.97mA Ig2=1.93mA rp=208857Ω gm=2078μS μ=434.0V/V 【RCA 2本目】 三結 Ep=180V Eg1=-11.3V Ip+Ig2=11.94mA Ig2=1.86mA rp=4438Ω gm=2205μS μ=9.8V/V 五結 Ep=180V Eg2=150V Eg1=-8.2V Ip=11.10mA Ig2=1.97mA rp=208164Ω gm=2071μS μ=431.2V/V 【NU 1本目】 三結 Ep=180V Eg1=-11.4V Ip+Ig2=12.07mA Ig2=1.86mA rp=4408Ω gm=2179μS μ=9.6V/V 五結 Ep=180V Eg2=150V Eg1=-8.0V Ip=10.98mA Ig2=1.87mA rp=156553Ω gm=2045μS μ=320.0V/V 【NU 2本目】 三結 Ep=180V Eg1=-12.4V Ip+Ig2=12.01mA Ig2=1.79mA rp=4255Ω gm=2201μS μ=9.4V/V 五結 Ep=180V Eg2=150V Eg1=-8.9V Ip=11.00mA Ig2=1.90mA rp=165951Ω gm=2092μS μ=347.0V/V 高い電圧の領域はIp特性が寝てくるので、低目の電圧で小出力が低歪で無難かと思いますので、Ep=180Vで見ました。 五結でのEg2は150Vです。 180V12mAの14kΩ負荷で三結0.3W近く出ますので、高能率スピーカーで静かな音楽を聴くのでしたら問題なく楽しめると思います。 五結でも0.6Wも出ます。いや、もう十分ですよね。 そして、プレート形状でそれほど特性は変わらないことを確認できました。 何となく楕円のほうが見た目は格好は良いですが、それだけです。 直線性は良くありませんが、絶望的に悪いわけではなく、よくある特性です。 三結でもrpの高さを助ける程度の軽いNFBで十分に綺麗な音が出る予感がしますね。 夏場、消費電力を抑えたいという需要にはピッタリだと思います。 逆に前段のヒーター電力が高すぎたりして。(笑) μ=10弱でrp=5kΩ弱は、ドライバー管としても良い役割を果たせそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 23, 2024 08:54:30 AM
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