FBSとNNNに騙される!
最近、FBSがYOUTUBEにアップしていた飯塚事件に関する動画を消しているようですね。私がこの事件に興味を持ったのは、YOUTUBEで見たFBSの番組の動画がきっかけでした。最初に動画を見た際には、これは酷い、警察や司法は腐りきっていると憤ったものですが、よくよく調べていくと、FBSの報道は不思議なところが満載でして、そして今では飯塚事件は冤罪ではないとほぼ確信しています。それでもネット等では「テレビが嘘をつく筈がない」とか、「テレビのそれも報道番組で扱っているだからきちんとした取材に基づいている筈」などの意見をいただくことがあります。しかしどうでしょう?といったわけで、これから何度かにわけて、TV(主にFBS)の報道内容の不自然なところを皆さんに紹介してみようかと思います。先ずは再審請求でも証拠として提出された嚴島鑑定についてです。詳しくはこちらの記事でも書きましたのでよろしければ読んでいただきたいのですが、簡単に説明すると八丁峠の証言を検証するために行った実験です。実際に犯行に使われたと思われる車が目撃された同じ場所で、いろんな方に車を運転してもらい、本当に証人のようにその車の特徴を確認できるかの実証ですが、こういった場合、本来であればその対象となる車について、特徴が似ている車両で実証すべきですが、なんと実際に使った車の画像はこちら。で、実際に目撃された車のCGがこちら。違いわかりますか?後輪の大きさや形状が全然違いますよね。実際に犯行の使われたとされ目撃された車はマツダのボンゴでして、特徴は後輪がダブルタイヤになっていること。このころ販売された他メーカーのワゴン車(日産のバネット・キャラバン、トヨタのハイエース、三菱のデリカ等)とは異なり、このダブルタイヤがボンゴの特徴でもあります。2枚目の画像の通り、前輪と後輪の大きさが全然違いますよね。私もそこそこの年齢なもので、実際にボンゴを見たこともありますが、この後輪の小ささについては正直違和感があって、あまり好きな車ではありませんでした。つまり、そこそこ車のことに興味がある人であれば、ダブルタイヤの車をどうやって識別するかといいますと、この後輪の小ささなんですね。で改めて1枚目の画像みてください。これ前後輪同じ大きさのワゴン車に後輪に、ほぼ同じ大きさのタイヤを重ねただけの物です。私も多分この検証実験に何も説明の受けずに参加していたら、きっとダブルタイヤとは気づけなかったと思います。車のこと詳しくない方は、きっとダブルタイヤとはタイヤが二重についていることで認識すると勘違いしやすいですが、実際はそうじゃないんですね。これ、個人的にはこの実験自体は捏造だと言ってもよいかと思ってますが、FBSでは重要な新証拠として扱われており、結論としては実際の証人が警察に誘導されたとの方向で番組は進んでいきます。いえいえ、捏造実験で視聴者を冤罪の方向に誘導しているのはFBSさんでしょうって思いますけどね。続いては、被害者の体内から検出された血液のDNA鑑定についてですが、下の画像、よく冤罪を主張される方が錦の御旗のごとく出してくる画像ですね。弁護団の主張はもともとのネガの一部分を切り取って検察は証拠として提出している。その隠されていた部分に他の人物のDNA型が写っている。そういった主張を再審請求の時に行っています。これが真実であれば大変な問題だと思いますし、私も最初に見たときは、証拠の捏造=袴田事件と同じ印象をこの画像を見て飯塚事件に対して持ったのでした。FBSの放送では、画像に記載の通りのナレーターが入っており、この後に弁護団の意見「警察の捏造」との場面が流されます。しかしですね、実は第一審の時に、この弁護団曰く「隠された部分を含めたネガ」はなんとすでに証拠として提出されていたんですね。これがその判決文です。※福岡高等裁判所平成26年 (く) 第56号〔3〕については、X-Yバンドがエキストラバンドであることは後記のとおりであり、笠井技官も確定第1審において同旨の証言をしているから、坂井技官及び笠井技官がX-Yバンドを殊更に隠ぺいしようとしたなどとはいえない。原決定が説示するように、坂井・笠井鑑定のネガフィルム自体は保存されており、確定第1審においても、証拠として提出され、笠井技官に対する尋問でも使用されていることも考慮すると、所論が指摘する事情を踏まえても、坂井技官らに改ざんの意図があったとは窺えないとする原決定の判断に誤りはない。所論は採用できない。弁護士さん、ご自身らが尋問していたにも関わらず隠蔽だと捏造だとか、これ相手が警察や検察無ければ名誉棄損にあたる程の酷い内容であり、はっきりいって言いがかりにほかありません。また他の人物のDNA型が写っていたとの主張に対して、それはエキストラバンド(鑑定の過程で生じる余分な帯)と結論付けられており、もうなんでも言ったもの勝ちの世界みたいですね。彼らにとっては。そして私が一番見て腹が立ったのがこちら。これは取材で、アポなしで八丁峠の目撃証言をされた方のお家に電撃訪問した場面です。証人の方は「もう何も話すことはない」旨の回答をしておりますが、そのあとのナレーションが「A氏は何も語らなかった・・」BGMは当然ように不安を煽る系の暗い音楽。まさにテレビの真骨頂でもありますが画像に意図的なナレーションとBGMをつけることにより、何となくこの人怪しい的な雰囲気を醸し出しますね。前にも書いたと思いますが、ご自身の証言もあって一人の人物が死刑判決を受けています。私がこの証人の方の立場であれば、裁判で自分が目撃したことを包み隠さず証言することも大事だと思いますし、何といっても二人の小さなお子さんの命が奪われていますから、その犯人に対する怒りも感じるかと思います。しかし、結果として被告は死刑となったわけで、普通の感覚の持ち主であれば、死刑になって万歳とは思えないんじゃないですか?正直あまり思い出したくない過去だと思いますし、果たして自分が証言していなければ被告は死ななくてもよかったのではとか、本当に自分が見たことは正しかったのか等、きっと葛藤はあると思いますよ。そういった方に対して、番組を見る限りでは、この証人の方から「警察に誘導された」と取ることができる言質を求めての取材であることは明らかですからね。この動画、「飯塚事件 日テレ」で検索するとヒットしますので、ぜひみなさんも見てみてください。どうでしょうか?私は何度も書いていますが、FBS(日テレもね)には報道番組からは一切撤退してほしいと願っておりますし、こんな番組をよくも放送しているなと、ある意味感心しますけども、彼らはきっと報道機関としてのプライドよりも大事なものがあるのでしょうね。この記事、第二弾も検討中ですので、またよろしくお願いします。