日中国交正常化40周年
中日芸能フェスティバル今年は日中国交正常化40周年になる。40年前やっと期が熟した,と言うかそれまで我が国の水面下の努力が実りあのニクソン米大統領による日本の頭越しの米中間の国交回復締結で日中間の関係も一気に進んだ訳だ。その時の日中の当事者は周恩来と田中角栄両首相であったがその時周首相が言ったとされている「水を飲むとき井戸を掘った人のことを忘れてはいけない」という中国の故事が広く紹介された。周首相は井戸を掘った人として我が郷里の先達岡崎嘉平太先生のことを指して言ったのである。本年日中間は石原都知事の無用な言動に乗って政府による不必要とも思われる尖閣諸島の国有化が中国を刺激して問題が先鋭化している。その中で今回日中国交正常化40周年祝賀の中日芸能フェスティバルが中四国華僑・華人総会の主催でしかも中国駐大阪総領事館の後援で行われ私にも総会から入場券を送ってきた。こういう状況下でこう行くことが行われた事の背景には国交正常化締結以降の1998年の江沢民主席と小淵恵三首相による共同宣言の中にある「小異を捨てて大同に生きる」の精神に元ずくものであろうか。私流に解釈すると小異とは尖閣問題(国交回復時には棚上げ処理された)であり大同とは日中国交回復と今後の紛争回避であろうか。是非そう願いたいものである。兎も角プログラムは日中両国人による様々な歌と舞があって楽しい催しであったが聴衆は何故か圧倒的に中国人が多かった。