↑1971.11.渋谷ライブハウス・ジャンジャン控え室 考古学的には…1970年前後の話だけど (2040) ウチューの耳の底 ウズマキ荘に降ってくる星だって、先週の夜の大雪と同じ、 「今」の景色だよ。きっと。 もう数万年も継続中の、人類発情期の消しカスだし。ウチュー時間じゃ。 何か途切れ途切れ、でも、少しずつ物語は進んでいるぞ。 あ、実話だからね。 僕の住んでいるウズマキ荘は築2年目。 三角ベースの野球が出来るくらいの敷地に 2階建ての木造アパートが3棟 押しくらまんじゅうみたいに並んでる。 「一体、全部で何部屋あんの?」 「四畳半の部屋が、え~っと43。多分」 「中野の九龍(クーロン)城だな」 いつ来ても、コンパスが同じセリフで感心する。 トン、トン、トン。 「明日、新宿駅地下でベトナム反戦集会。ぜひ参加を」 毎日24時間、僕の四畳半へエイリアンが侵入してくる。 変な匂いのするウチューを大切そうに抱えて。 ドン、ドン、ドン。 「あのさ、エレキベースとか弾けない? 所沢のナイトクラで、ムードコーラスの歌伴の仕事。 あ、コードの1音目だけでいいんだけど…」 息が詰まりそうな西宮の高校の古い木造校舎。 受験で飛び乗った新幹線のドアの中は、耳の穴みたいなトンネルで その奥の三半規管の空には コン、コン、コン。 「短大のお友達が来てて…お酒余っちゃってる。 ちょっと飲みに来ない?」 ウズマキ荘っていう名前の四畳半が浮かんでいて このカタツムリみたいな惑星で、毎日気を失いそうになりながら ドスン、ドスン、ドスン! 「こんな真夜中にエレキとか、うるさいんだよ!」 僕は、本当はイグアナなのかもしれないと思っている。 あ、コンパスは、ビビって ダンゴムシみたいにまるまってるけど。 --------------------------- 第2章・1969 --------------------------- << 第2章の1つ前へ (2039)ソラが浮かぶのをサボってる。だったら、ツイラクするしかないぞ! *このページは第2章 (2040)ウチューの耳の底 第2章の1つ次へ >> (2041)アンモナイト&デイ << 第2章の始まりへ --------------------------- 第5章・2010 --------------------------- *この第2章とパラレルに第5章を連載中です。 << 第5章の1つ前へ (5069)ホワイト・バレンタイン 第5章の1つ次へ >>未・もうすぐ --------------------------- Information -------------------------- 連載・絵物語~改訂工事・進行中! ブログ内のあちこちに散らばった「絵本」を整理。 現在この楽天と併行してアメーバブログで順にまとめ直しています。 絵・写真・文、あと構成も大幅に変更して▼のNewヴァージョンで新連載! アメーバブログ~連載・絵本 ↓ツイッターも始めました そして NEW! twitpic.com というツイッターの画像添付サイトを利用して ネット絵本みたいなものが作れないか?と ツイッター絵本~1テラ1ナノ物語 も実験発射中! ----------------------------------- & ----------------------------------- 村上春樹~1Q84 BOOK3 公式サイトに 池田モノリスのイラスト2点掲載中 左 ≫新潮社公式サイト・1Q84~Qの世界-4月2日分「Q3」 右 ≫新潮社公式サイト・1Q84~Qの世界-6月11日分「迷Q」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年02月22日 20時46分31秒
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