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2011年06月12日
 （２０５６） 知らない星のトカゲやアンドロイドの夢 ＋（編集部日記）FLASH BACK ! 天才・村上春樹さんと、天災・池田モノリス １Ｑ６９(Rock! You)早稲田の、パラレル  同じような暗闇があった、いつだっけ。 そうだ、東京タワーのデート。 浜松町のドアが閉じた後 モノレールはどこの夜まで行っちゃったんだろ。 ローズさんを閉じこめたまま。 あの夜は、赤く眩しくて、すごく痛くて。 この朝は、黄色で薄暗くて、少し湿っている。 「うわのソラから、この空へ落ちて来てよっ」 って、ウサギが引きずり下ろしたから 僕は今、この踏切の景色の中でハァハァ息。 朝の薄闇に漏れ出した生暖かい空気に少しむせている。 ６月の草の匂いは中学校のプールと同じで 頭の芯まで濡らせるから 僕の底の知らない動物たちが身震いする。 「何億年も昔は北原小学校もきっとジャングルよ。 そこら中でティラノサウルスが転げ回ってて」 黄色いダンゴムシの行列は 恐竜たちのシッポみたいに波を打ちながら 野方駅のホームに横たわっている。 「そのコ達がさ、狩りの後に妄想した未来の夢が この朝の景色かもしれないわ」 ってピョンピョンはしゃぐけど 本当かな。 ウサギは知らないけど あの夜は飛行船がモスラの幼虫みたいに 東京タワーに突き刺さって痛そうだった。 景色が夢みたいにムジャキだとは限らないよ。  ほら、いろんな朝や夜がそこら中に浮かんでるから。 黄色いダンゴムシのやって来た 線路の向こうの夜は暗闇の中で置き去り。 もしかしたら、あの向こうのソラの中 都立家政とかのアパートでさ 僕と同じ西宮芦屋あたりからの早稲田の学生が 小説とか書いてて ずっと未来にノーベル賞候補とかになったりね。 「この踏切は、ずっと未来に廃棄された人工頭脳。 そこから削除されたデータだったら楽しいね」 ウサギは、そんなことないって 耳をパタパタ揺らす。 「今は、私とモノリスの今よ。 知らない星のトカゲやアンドロイドの オモチャなんかじゃないもの」 ウサギ、ウサギ、何見て跳ねる？ 三日月列車で ジャンピン・ジャック・フラッシュ！ ----------- 編集部（って、どこの？）日記 ----------- 拡大スペシャル版 FLASH BACK ! 夢を見ることを恐れてはいけない 天才・村上春樹さんと、天災・池田モノリス １Ｑ６９(Rock! You)早稲田の、パラレル この日記をアップした後、 偶然に村上春樹さんの「カタルーニャ賞」受賞スピーチの映像。 「夢を見ることを恐れてはいけない」 という言葉が印象的でした。 そこで、以下、以前に一度アップした日記のリメークを。 ご存じの方はスルーしてください。  春だか冬だか、火星なのか水性なのかも 良く分からない、夕暮れ。 いつものように荒川の堤防で凧揚げして遊んでいたら ヒュル、ルルルゥ～ あ、ハズミで魂まで飛ばしちまったか？と冷や汗… でも、ちがった。ただのケータイ糸電話。 「最近、モノリスというカタカナの4文字が よく視界の中に入ってきます」 県立西宮高校の同窓生ムラカミハルキ探検家君 （以下■ム■）と、久しぶりの交信。 以前は東京の宴会で何度か会ったけれど 彼は今、兵庫県西宮市在住。ナゾの調理師、海辺ののシェフカ。 池田モノリス（以下★モ★）…はて？まさか、「モノリス」がヒット？ 「1Q84」という記号は日本中を覆い尽くしていますが。  ■ム■…芦屋市内に入ったあたりの電柱に 「芦屋モノリス」という看板が続いています。 結婚式場・レストランとか。 ★モ★…そ、そうだったのですか（汗）ちょっと切ない春ですね。 ■ム■…芦屋以外に京都の北山、大阪の心斎橋にあるようですが…。 ★モ★…もしもですよ。池田市にも建設されれば… 「池田モノリス」の看板！！が街中に立ち並ぶシュールな光景も。 社長さんに、どうかひとつ。よろしくお伝えください。 ■ム■…（無視）…最近、村上春樹さんの本を読み直していますが、 「辺境・近境」という本の中の、香枦園浜から見た情景にも 「モノリス」を発見しました。  撮影・西宮芦屋研究所～村上春樹の西宮芦屋 ■ム■…そのすぐ西側に見えるかつての芦屋の浜には、 高層アパートが「モノリス」の群れのようにのっぺりと建ち並んでいる… という記述があります。「芦屋シーサイドタウン」のことです。 ★モ★…春樹さんも、彼の小学校の同級生のK君やK子さんも、 僕も、そしてムラカミハルキ探検家さんも…みんな この西宮・芦屋あたりで少年時代を過ごしたんですねぇ。 ■ム■…村上春樹さんと池田モノリスさんは 更に同じく一年浪人し、同じ年に学部は違っても早稲田に。 考えてみれば、モノリスさんは… 春樹さんと一番長く同じ空気を吸ってきた一人ですよね。 ★モ★…実は最近知ったんですが 早大入学当時、僕が住んでいたのが西武新宿線・野方。 その隣の駅の、都立家政のアパートに 春樹さんは一時期住んでいたのですね。 そう言えば「海辺のカフカ」にも野方が出てくるし。 …だから、どうした？って言われても まぁ、かなりアレなんですが。シクシク。  １Ｑ６９(Rock! You) 早大・大隈講堂の上空で炎上する飛行船ツェッペリン号を 春樹さんも300m南の文学部のキャンパスから目撃したのか。 僕が野方のウズマキ荘の四畳半でエレキギターの練習していた夜 春樹さんは500m西の都立家政の３畳のアパートで小説を書いていたのか。 セカイの果てを駆ける天才・ハルキと ネットの片隅で欠ける天災・モノリス。 全く同じ時空にいながらも 全然違う月を見ていたのです。 １Ｑ８４ そこじゃ、どんな月が輝いているのだろう。 --------------------------- 第２章・１９６９ --------------------------- ＜＜ 第２章の１つ前へ （２０５５）ダンゴムシの水上飛行機は ビュンビュン想い出を跳ね飛ばす ＊このページは第２章 （２０５６）知らない星のトカゲやアンドロイドの夢 ＋長編付録～天才・村上春樹と天災・池田モノリス 第２章の１つ次へ ＞＞ （２０５７）どうして私と本当に繋がってくれないの？ -------------------------------------------------------- ダンゴムシでも分かる！ 第２章ダイジェスト を、アメーバブログの方に作ってみました。 ▼ ▼ ▼ ▼ 第２章・総目次 INDEX ～ 迷子用地図 第２章・ダイジェスト Part-1 耳の中ナビ１～出口はどっち？入口はあっちっちこっち！ Part-2 耳の中ナビ２～耳の中ナビ２～ゆるんだネジみたいに、 ケガした景色がポタポタ吹っ飛んで。 アメーバブログ～連載・絵本 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
[第2章-1968～スカスカでおセンチな三日月] カテゴリの最新記事
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