カテゴリ:第2章 ~ ソラの もう半分
時々通信 忘れた頃に?前回の続き 最近、楽天は見まぐれ不定期更新で、ごめんなさい。 で、初めて読んでくださる方へ。 ----------------------------------------------------- 今は1972年の秋の終わり。 場所は東京中野区野方のウズマキ荘という アパートの四畳半の部屋。 僕(池田モノリス)は早大在学中だけどバンドに夢中で 授業にも出ず、学園祭のロックフェスやライブハウスとか。 そんなある夜、ウサギと僕は糸電話で交信中。 だけど混線してるから、声も途切れ途切れ。 絵本の更新もどんどん遅れてしまうよ。 ----------------------------------------------------- 電話ボックスに八分目の海と スプーン一杯ほどの空。 あと、あなたに繋がっている糸一本。 「電話してごらんよ」 コトリスがしつこいから。 僕は窓をそっと開けて 物干し金具に結んだ洗濯ロープを クイクイって2度引っ張る。 ロープの先は2階のウサギの窓の手摺りに繋がっていて その下にぶら下がっている風鈴がこっそり鳴る。 チリリン、チリリン。 糸電話には誰も出ない。 ウサギ、もう寝ちゃったのかな。 ・・・・・・ 何かさ、西武線の踏切の音みたい。 まだ見たこともない小さなムシたちが 貨物列車のように繋がって 洗濯ロープをコトコト渡って行く。 チリリン、チリリン。 ・・・・・・ 「はい、こちらはウサギです。 ただいま月の裏側でかくれんぼ中のため 電話には出られません」 あ、まだ起きてるんだ。 「もしもし、ウサギ」 ・・・・・・ 「申し訳ありませんが 長くておセンチな耳がジャマで そちらの声が良く聞き取れません」 「最近ね、学園祭とか続いてさ。 終わったらみんなで居酒屋行って朝まで飲んで 帰って来たらそのまま寝ちゃって…」 電話ボックスに八分目の海と スプーン一杯ほどの空。 あと、あなたに繋がっている糸一本。 それだけあれば、 私、耳の先まで溺れられるかな? パタ、パタ。凧みたい。 糸電話が絡まっているわ。 あなたの唇から知らない歌、 歌詞が風で聞き取れないから 私、少しイライラして 暗い箱の底まで潜るの。 長くておセンチな耳が 海草みたいにユラユラじゃま。 左の耳から海が流れ込んで 右の耳を抜け出るまで 私、ワンワン泣く。 ------------------------------------ この続きは ▼クリックでアメーバブログへ 妄想が暴走中です とりあえずFacebookとやらも登録して… 途方に暮れてるところです。 池田モノリス~Facebook お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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