昨日、矢沢永吉さんと糸井重里さんの対談を見ました。

『永ちゃん』(馴染みの愛称)は、自叙伝『成りあがり』の中でも書いているお金に関する哲学を『永ちゃん』らしく存分に語っていました。

しかしあの永ちゃんでも、自分の《立ち位置》を分かったのが50歳くらいの時と言うのですから、人生って奥深いものです。

永ちゃんが、野心でギラついていた20代、30代を、「意味もわからずがむしゃらになっていた時だった」とし、むしろその年代にしか出来ない事だったと振り返っていましたが、それは比較的大人しい現代の若者と重ねて歯がゆい気持ちの表れであるようにも見えました。

今の日本を元気にするには、若者ならではの持てるエネルギーを爆発させる事が重要であると言い、必ずしも勉強だけでなく、もっと個々人の個性を生かした目標を見つけそこに向かってがむしゃらに進む事も時には必要とおっしゃっていました。

まさに永ちゃんの生きざまそのものがその根底にあると言えるでしょうし、当時どれだけの若者が励まされたことでしょう。

決してお金がすべてではないと分かっていながら、ただ成功のレベルとしてそこに執着していた年代から、一時、35億円もの詐欺事件に巻き込まれ絶望の縁に立たされましたが、それでも安易に破産申告を選ばず、そこから再起をかけ必至に努力し全ての借金を返したそうです。

永ちゃんいわく、「自分のケツは自分で拭く」。つまり、自分のしでかしたミスは必ず自分で責任を取る事で誰からも後ろ指を指されないのだと言うことでした。

そう言う経験を経て、自分の《尺》が分かったからこそ、しっかりとした物差を持つことができたようです。

ただおかしかったのが、高校生の息子さんがエアコンや部屋の電気をつけっぱなしの時は、「もったいない」と普通のお父さんのようにガッチリお説教するようです。(笑)

本当に永ちゃんって、なんて魅力的な方なんでしょうね！