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2012年07月17日
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カテゴリ:政治関係

今現在、平成25年度に向けた水道料金改定についての意見交換会が市内各地で行われています。
私は、先日の北コミセンでの開催を聴きに行ってきました。
なぜ水道料金の改定が必要になったのか、その時の配布資料を基に経緯と状況についてお知らせ致します。

1.水道事業の概要と現状
 まず、水道事業は独立採算形式で行われています。
つまり、地中に敷設される水道配管などの設備や浄水場の建設経費、またそれらを運営するための経費などがそれぞれの帳簿によって会計処理されています。(企業会計)

 今年度予算では、水道料金とその他の営業収益(会計負担金、手数料等)、営業外収益等の収入合計が約14億5700万円。
 原水及び浄水費(地下水の取水施設や浄水施設の維持管理に係る経費)、配水及び給水費(配水ポンプ量水器、その他の給水施設の維持管理費用)、業務費(検針、料金調定、徴収等の業務費)、総係費、減価償却費、資産減耗費等、その他、営業外費用として支払利息や消費税などの合計が約15億7320万円。
つまり当初予算から赤字が見込まれています。

 水道事業会計については、平成20年度△54万円、平成21年度1,166万円、平成22年度△2,322万円、平成23年度7,168万円、平成24年度1億3,708万円で、平成21年度を除きこのような収支不足を出しています。

 主な原因としては、平成22年度をピークに徐々に落ち込む料金収入や施設の老朽化による修繕費等の増加、また、合併に伴い旧厚田村・旧浜益村の水道会計(簡易水道事業)の統合などがあります。
 (1)料金収入の減少要因としては、急速に進む人口減少や節水型電化製品、また飲料水を買われて飲まれる方の増加など挙げられます。
 (2)施設の老朽化では、平成21年に浜益浄水場の更新、平成8年~平成24年まで花川南地区の老朽管の更新など事業を行ってきましたが、この他の地区においても、石狩市水道施設更新計画に基づき計画的に施設更新をしていかなくてはなりません。
 (3)水道会計の統合では、それまでバラバラだった料金体系を統一化することによって、地域における料金格差が解消されることになりましたが、一方で老朽管や浄水場などの施設が増えたことにより、施設更新の負担も増加したことになります。

2.将来における水道事業の課題と対策
 (1)老朽化施設の更新、水源の変更(当別ダム)について。
   a 水道施設が抱える課題として、水道管の入れ替えや機械設備の更新、また地震などの対策として耐震化事業を今後も行わなくてはなりません。
   b 旧石狩市の水源は、地下水が中心ですが、それだけでは量的に足りない事から2割程度を札幌市から買っています。しかし、このまま原水の多くを地下水に頼っていくことは塩水化や地盤沈下といった問題がが残ることから水源を変更しなければなりません。
   c 当別ダムへの変更に伴い、浄水場は使用しなくなることから、電気料や薬品費などの運転費用が不要になる反面、受水費用が年間約4億円も増えることになります。
 
 (2)これら課題に対する対策について
  ア.これまでの取組み
   a 工事手法の工夫(工期短縮や工事経費縮減)
   b 借入金の低利なものへの借り換え
   c 施設の運転管理業務の民間委託
  イ.これからの取組み
   a 職員数の削減 現在22人⇒平成26年19人
   b 施設更新に係る企業債借入額の抑制

3.水道会計の赤字問題
 上記のような経費節減を行ったとしても、収支不足をすべて補うことはできず、平成25年から平成28年までの4年間の収支不足が15.7億円見込まれている。
 そのため、急激な水道料金の値上げを回避するため、ア.平成25年度、平成26年度の二ヵ年、一般会計から1.6億円ずつ繰り入れします。(合計3.2億円)イ.水道事業会計が持っている基金の2.3億円を活用します。
 しかし、それをてん補したとしても10.2億円の収支不足が起こることから、現在水道料金の20.5%の改定が試算されているというものです。

4.使用水量別の料金比較
 一般家庭で想定される料金比較です。

 (1)基本料金(1ヵ月)
   a 1,300円⇒1,570円(口径13mm)従量料金1~7?0円⇒0円8~14?170円⇒204円15?以上270円⇒325円
   b 1,600円⇒1,930円(口径20mm)従量料金1~7?0円⇒0円8~14?210円⇒253円15?以上280円⇒337円

 (2)使用水量別(1ヵ月)
使用水量 現在の料金 改定後の料金 増加額
0~7? 1,365円 1,648円 283円
10?   1,900円 2,291円 391円
15?  2,898円 3,489円 591円
20?  4,315円 5,195円 880円
30?  7,150円 8,607円 1,457円

以上、示された資料における現段階での情報です。
恒久水源の必要性は理解しながらも家計に響く公共料金の値上げだけに、参加者からは批判的なご意見がでていました。
議会においては、8月8日に行わる西部広域水道事業団議会での給水単価決定を基に、建設・文教常任委員会で本格的な議論が始まります。
私も、安心で安定的な水道事業の確立と水道事業会計の健全化を視野に入れ、しっかりと熟考してまいりたいと存じます。








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最終更新日  2012年07月17日 16時20分03秒
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