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カテゴリ:政治関係
今朝の新聞報道で、北海道農業に甚大な影響を及ぼす事から懸念されていたTPPに関する品目別関税撤廃の全容が明らかになりました。私たちの会派に留まらず、多くの道議会議員が懸念を示していた事が、まさに現実問題として目の前に突き付けられる事態となりました。
報道によると、農林水産物と鉱工業品などを合わせた計9018品目の関税撤廃率は品目ベースで95.1%、農林水産物(加工品を含む)は全2328品目で81%に及ぶとされています。特に即時撤廃される野菜や果物など1195品目についてはその影響が直ちに出ますので、国内に入ってくる輸入食品に対抗しようとすれば自ずと価格競争に巻き込まれる事になってしまい、営農環境が劇的に変わってしまうと想定します。 現在、日本の第1次産業は後継者や担い手不足が深刻化しております。理由については様々あるでしょうが、きつい労働の割に思うような所得が得られなかったり、あるいは自然災害など不測の事態に農作物が全滅するなど決して安定的な事業でないことなど挙げられます。しかし、国民の食を海外からの輸入にすべて依存することは、食の安全保障面からも極めて危険な要素を含んでいることから、我が国として食糧需給力に一定の目標を定め様々な農業政策が進められてきた訳です。 この度のTPPについては、関税といった国内農産品の保護といったバリアを撤廃するわけですから、これまでの農業政策を根幹から見直さなくてはならなくなるのは言うまでもありません。今後、国は我が国の農業をどのように守って行くのか、また当初から割を食う第1次産業への影響を考え、「重要5農産物の関税を維持するとした国会決議」すら守られない状況に国会議員はどのような対応をされるのか、これを看過することなくこれからも注視していかなくてはなりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年10月21日 12時41分47秒
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