カテゴリ:雑記
火の玉は くるくる廻る 小さな籠に 押し込められて 火の玉は くるくる踊る 許しがなければ 出られない 許しを請うても 出られない 彼の箱庭 黒い箱庭 初めまして。 私は案内人のノエル。 ――何の案内人かって? 決まっているじゃない。 "ここ"はとても広いのだから、一人では迷ってしまうわ。 だから、初めて来た人には私が案内するようにって、彼に頼まれているの。 ちゃんと覚えてね。 ここには永く居ることになるだろうから。 え? 彼は誰かって? ……ふふ。 ここに来る前にあなたは会った筈よ。 覚えてない? ――忘れてしまったのなら。 思い出せるように、少しだけ教えてあげる。 彼を一言で言い表すなら……そう。 『化け物』、が一番しっくり来るんじゃないかしら。 人の形をしているのに、人じゃ、あれはありえないもの。 どう? これなら少しは思い出せそう? ――――え? まだ、思い出せないって? ……まあ、しばらくすれば思い出すでしょう。 別に、忘れたままでも良いのだけれど。 みんな、そう。 あなたも、その方が幸せよ。 では、改めて。 ようこそ、『彼の箱庭』へ。 新たな世界に 心は躍る ふとした疑問に 世界は歪む その真実を知ってはならぬ 嘘を嘘と見抜いてはならぬ 知るが最後 見抜くが最後 優しき箱庭は 身を翻し牙をむく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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