カテゴリ:映画日記
黒い十人の女 1961年日本映画 大映
監督市川崑 脚本和田夏十 音楽芥川也寸志 出演 船越英二 岸恵子 山本富士子 宮城まり子 岸田今日子 先週半ばに私が元の上司からかなりの長期間にわたって無言電話などのストーカー行為を受けていた事を思い出したのを聞いて、なぜか週末に夫がDVDを借りて見たそうです。 夫は船越英二演じる風という男が、岸恵子演じる結果を考えない女優に、社会的に殺されるだけのお話だと考えたそうです。 創世期のTV局には番組を電波で全国に配信するための作業着姿の技術スタッフが大勢おり、芸能ディレクターの風はその中でしゃれた背広を一人だけ着ておしゃれで格好良く見えます。 それに引きつけられて寄ってくる女性の心のスキを見て関係を持ったりしているようです。 一方風は自分の仕事の実態をあまり理解していないようで、芸能部長から忠告されます。 「ずっと私のそばにいらっしゃい」と女優から軟禁されると、さめざめと泣きます。 自分の仕事が本当の仕事では無かった事を理解したのかもしれません。 そして高度経済成長期の社会は、日常的なリスクに無頓着でもあるようです。 社用車を運転する社員が、風に「途中まで送りましょう」と声をかけるシーンが印象的です。 3人掛けの後部座席に4人の男性が乗り込む事となります。 「山本富士子があんなにきつく見える女優だとは思わなかった」と夫。 「あの頃君は寝ていれば大きな声で寝言を言うし、歯ぎしりしていた。 大変だったようだが、負けるようなタマじゃないと僕は思っていた。」 私は会社自体が社会的な役割を終えてなくなったんだなあ、と考えました。 私が働いていたディーリングルームは事務処理の際のリスク管理がうまくなく、事故を起こした個人を責める事で済ましていました。とりあえず私が責められる事が多かったようです。 そして私を妨害した上司グループの人々は本当の仕事をしていたのだろうか、とも疑問を持ちました。 これまたやっと私が時系列で私に対するストーカー行為の痕跡を思い出した、それを仕掛けたグループの中のお一人は、そうではなかったみたいです。 ああいう人は、自分の訪問の痕跡を残すんですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.09.25 11:06:13
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