家の裏側にまだウズラバタンポポがひっそりと咲いていた
大方の予想を覆して横浜ベイスターズと福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズは4勝2敗で横浜が勝ち日本一になった。ホークスは42の貯金(勝ち越し)があってぶっちぎりのパリーグ優勝だったのに反し、ベイスターズは2試合しか勝ち越しがなく、セリーグの優勝チームから8試合も離されて3位だっただけに誰が考えてもホークスの優勝は間違いないと思われた。ところがその反対になってしまったのだから短期決戦の特殊性を思った。
横浜が何故勝てたのかその要因を考えてみた。
ペナントレースの成績から「横浜など問題にならない」という油断がホークス選手の心の中に生じてしまっていたのではないかと思う。反対に横浜は、「とても勝てる相手ではない。当たって砕けろで全力でぶち当たっていくしかない」という覚悟が大きかったのではないかと思う。
個人的には第2試合から第6戦まで連続5試合に打点をあげてMVPを獲った桑原の活躍が際立っていたが三浦監督以下全員が一丸となって戦った結果だと思う。桑原はシリーズ前は守備力では定評があったが打撃面では好不調の波があり、これほどの活躍するとは思われていなかった。第2戦敗戦後の選手同士のミーティングがそのきっかけになったと言われているが、どこかでスイッチが入り、攻守両面で縦横無尽の活躍をすることになったのだと思われる。
表のMVPが桑原なら陰のMVPは戸柱捕手だと思う。今シーズンの正捕手は山本捕手で戸柱は控え捕手だった。ところがその頼みの山本捕手が9/16の広島戦で死球を受けて右手の尺骨を骨折してしまった。チームとしては絶望的なダメージを受けたがその後控えの戸柱がその穴を埋めてクライマックスシリーズのMVPになり、日本シリーズでも強打のホークス打線を完全に抑え込んだ。抑えるのは投手だが、その配球のサインは戸柱が出していた。ホークスの4番山川はホームラン王であり打点王だ。その前後を打つ首位打者近藤や勝負強い柳田がいる。その3人が起爆剤で打ち出したら止まらない。たちどころに叩き潰されてしまう。しかし第3戦以後はその3人に連打を与えなかった。投手が潜在力を発揮して絶妙の投球をしたからだと思うが、それを支えた戸柱の功績は大きい。戸柱は打撃でも大切な所で打っており、殊勲者の一人に上げられると思う。
打撃では他に、オースチンや筒香、牧、宮崎、佐野、森、等も活躍し、投手では東、大貫、ケイ、ジャクソン、坂本、森原、伊勢、濱口なども活躍して全員野球で勝ち取った日本一だと思う。来シーズンはこれを起爆剤にしてペナントレース優勝を目指して頑張ってもらいたいと思う。