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今が生死

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2018.01.26
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カテゴリ:健康
本日午後から第30回山梨県農村医学会(会長:依田芳起山梨県厚生連所長)が甲府市の県JA会館で開催された。記録的な寒風吹き荒れる中大勢の方々がお集まりいただき会場は満員で県下全域から500人位の方々が集まって下さった。
研究発表は
1.健診受診者における肝線維化マーカーM2BPGiの測定(山梨県厚生連 望月小太郎氏)
2.職場のストレス簡易表を用いたストレステェックと事後面談について(山梨県厚生連 依田芳起氏)
3.高齢者の下血と下痢の検討(笛吹中央病院 小林一久)
特別公演は前山梨県立中央病院院長の寺本勝寛先生による
「女性が健康で健やかに暮らすために」-知っておきたい知識と女性特有の病気を考える-
であった。
学会は午後からだったので私は午前中病院の外来業務を終えて息せき切って会場に駆け付けた。
入院患者の下血と下痢症例について発表したが、最後に入院例ではないが急性感染性胃腸炎について話をさせて頂いた。この寒い時期には下痢や嘔吐の患者さんが急増する。夜中に急に気持ち悪くなってドバっと吐いてしまったなどと言ってくる患者さんもいる。下痢、嘔吐の原因の殆どはウイルス感染によるもので細菌感染によるものもあるが極めて少ない。感染性胃腸炎は経口感染なので食べる前は必ず手を洗うことが唯一の予防法である。
下痢や嘔吐を起こすウイルスはいっぱいあるが、現在同定できるのはノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスである。ノロウイルスは嘔吐が主体で下痢は少なく、数日で治る。ロタウイルスは高熱が出て嘔吐が2-3日ありその後しばらく下痢が続くパターンを示す。アデノウイルスは熱も嘔吐もなく下痢がしばらく続くパターンである。
ウイルスによって発現する症状が違うので症状をみてどのウイルス感染症か推察することができる。ノロウイルスは感染力が強いので大騒ぎされるが実際には嘔吐があった後2-3日で治ることが多く3つのウイルスの中では軽症の方だと言ってもいいかもしれない。ウイルスに効く薬はないが自身の免疫系がやっつけてくれるのである。嘔吐する時は苦しいのでかなりの重症感があるが、実際にはそれほど恐ろしい感染症ではないと考えてよいと思う。しかし吐物の処理や手洗いはきちんとしていただきたい、というようなことをお話しさせて頂いた。





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Last updated  2018.01.26 21:49:47
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