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今が生死

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2022.01.02
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テーマ:箱根駅伝(53)
カテゴリ:感動したこと
第98回箱根駅伝の往路では地力のある青山学院大学が優勝した。明日の復路でも実力を発揮して総合優勝を目指しますとの原監督の自信あふれるコメントがあった。
トップでゴールした青山学院大学1年生若林宏樹選手
今大会の注目は20位だった初出場の駿河台大学の今井隆生選手(31歳)だと思う。都立高校在学中から箱根駅伝に憧れ箱根駅伝で走りたいと思って日本体育大学に入学した。しかし入学してみたら自分のレベルでは箱根はかなり遠くて、駅伝は諦めてトライアスロン部に入って大学選手権などで優勝したりして卒業後は実業団でも活躍したが全日本選手権で23位と振るわず心の糸が切れてしまった。
トライアスロンを諦め中学の保健体育の教師として働いていたが箱根駅伝への夢はその時になっても消えることがなかったので、トライアスロン選手時代に知り合った駿河台大学駅伝部監督がいる同大学心理学部に3年生編入で入学させて頂いた。
入学後は駅伝部に入り箱根駅伝を目指したが、同大学は箱根駅伝に出れるようなレベルではなく、過去一度も出場はしていなかった。しかし今井隆生選手の熱意に引きずられるようにして昨年秋の選抜大会で見事出場権を勝ちとり、本日の出場になったのである。
4年生の今井隆生選手は4区を走ったが5区は3年生の永井竜二選手だった。こんな偶然もあるものかと驚いたが永井選手は中学時代今井教師に教わったことのある教え子だったのである。今日は2人とも20位から順位を上げることは出来なかったがが箱根を走るという夢が叶えられて満足だったのではないかと思う。
5区を力走する中学時代に今井隆生先生の教え子だった大学3年生の永井竜二選手

今井隆生選手は高校生の時に箱根駅伝に出たいという大きな夢を持った。しかし自分の実力などから一旦は跳ねつけられたがトライアスロン選手として体を鍛えた後で再度箱根に挑戦して見事その夢を叶えた。
それには多くの同僚や先輩、家族の支えと箱根とは全く無縁だった駿河台大学が箱根に出れたという幸運が重なって夢が実現できたことを心から祝福する。
箱根を夢見る中学生や高校生は半端な数ではないと思う。しかし箱根駅伝に出れるのはほんの一握りで殆どはその夢を見ただけで終わっている。今井選手だってそうなる運命だったのかも知れないがちょっとした運命のいたずらで出場できた。
もうだめだと思ったことでも諦めなければ何かの加減でそれを掴むことが出来ることもあるというエピソードに感銘を受けた。駿河台大学の明日の復路での活躍を祈っている。





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Last updated  2022.01.02 17:54:46
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